技術的冒険の回避
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/05 14:20 UTC 版)
「DF-2 (ミサイル)」の記事における「技術的冒険の回避」の解説
中国とソ連との間が本格的に悪化し中ソ新防衛技術協定が破棄される事態となり、中国は限られた技術情報の中で、常温貯蔵型推進剤を使用する新型のミサイルよりも、開発が容易と思われる、R-2やそのライセンス生産品DF-1を発展させたエタノール溶液と液体酸素を用いる従来型ミサイル開発に重点を置くようになる。中国はこのR-2、DF-1を発展させたミサイルをDF-2(東風2号)と名付けた。開発で要求されたDF-2の射程距離は1,200kmであり、ソ連がR-2を発展させて開発したR-5と似かよったものであった。この射程ならば中朝国境から日本全土を射程に入れることができる。中国政府は1961年10月1日の建国記念日前にまでにDF-2の発射試験を開始するよう指示したが、開発は遅れ1962年3月21日の最初の発射試験は失敗した。その後エンジン推力の設定を当初の45.5トンから40.5トンに引き下げ、射程を1,050kmに縮めるという設計変更を行い、1964年6月29日にようやく発射試験を成功させた。射程を縮めたために、辛うじて西日本が射程内に入った。
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