感慨~爆弾の設置~ニコルソンのスピーチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:58 UTC 版)
「戦場にかける橋」の記事における「感慨~爆弾の設置~ニコルソンのスピーチ」の解説
その日の夕刻、ニコルソンと斉藤は完成まもない橋の上にいた。苦心の末に完成させた橋を照らす夕陽の美しさに両者とも感慨に浸っていた。そしてニコルソンは、明日で入隊して28年を迎えることを打ち明け、28年間の軍隊生活を振り返った。「28年の月日の中で本国にいたのはせいぜい10ヶ月。しかし、その中でインドという国を好きになった。しかし人生が終わりに近づいていることにふと、気がつく。そして時々自問する。自分の人生は誰かにとって有意義なものであったかと。でもその自問も今夜で終わりだ」と。 その頃シアーズとジョイスらは、カモフラージュのため墨を全身に黒く塗り、爆弾とともに川を下って橋脚まで辿り着き、橋を爆破すべく爆弾の大掛かりな仕掛けに取り組み始めた。 ニコルソンは、橋の完成を祝った催しの中でスピーチをした。橋ができたことで兵士らを新しい収容所に移すことができること、斉藤所長の計らいで傷病兵は特別に汽車で移動できるようになったこと、また、「陸の孤島のジャングルという僻地で苦難を乗り越え大事業を成し遂げたことは、捕虜となり誇りを失っていた兵士たちに名誉を取り戻し、敗北を勝利に変えることができた」ということを話した。そしてスピーチの終了後、一同は高らかにイギリス国歌を歌い上げた。
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