徳島県の伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/16 04:57 UTC 版)
江戸時代、阿波国(現・徳島県)の勢見山の麓の観音寺の境内で芝居興行があり、大人気を博していた。 ところがある夜、芸をするはずの犬たちが客席の方を吼えてばかりで一向に芸をしない。ついにその中の1匹が客席に飛び込み、1人の武士に襲い掛かって喉を噛み切り、死に至らしめてしまった。大事件発生かと思われたが、役人が武士の亡骸を検分したところ、懐の紙に武士の名が「淡州先山芝右衛門」と記されていたものの、淡州にそのような名の武士は実在しなかった。さらに懐には柴の葉が10枚ほどあった。 翌朝に役人が再び検分に訪れたところ、武士の姿は血まみれのタヌキに変わっていた。これが芝右衛門狸であった。時を同じくして阿波ではタヌキの2大勢力の大戦争・阿波狸合戦があり、両軍が援軍を欲していたので、芝右衛門狸はどちらかの軍に力を貸すために淡路島から阿波を訪れたのだろうと噂されたという。
※この「徳島県の伝説」の解説は、「芝右衛門狸」の解説の一部です。
「徳島県の伝説」を含む「芝右衛門狸」の記事については、「芝右衛門狸」の概要を参照ください。
- 徳島県の伝説のページへのリンク