び‐かせき〔‐クワセキ〕【微化石】
微化石
読み方: びかせき
【英】: microfossil
【英】: microfossil
化石のなかで、肉眼による識別が難しく、光学顕微鏡下でその形態や構造が観察、識別できるような微小な化石を微化石(microfossil)という。 微化石の例には、有孔虫、珪藻{けいも}、放散虫、貝形虫、花粉、胞子、コノドント、珊瑚{さんご}や海綿の骨針などがある。また、微化石よりもさらに小さく、高倍率の光学顕微鏡下や、電子顕微鏡下でその形態や構造が観察、識別できるような化石を超微化石(nannofossil)(大きさは 0.1 ~ 10μ 程度)という。超微化石には、ココリス、珪質鞭毛虫{けいしつべんもうちゅう}、バクテリアなどがある。微化石や超微化石は、堆積{たいせき}環境をよく指示するものや地質時代決定に有用なものが多く、また、少ない岩石試料中にも量的に比較的多く含まれることから、化石の構成について統計的処理を行い、特定の層準の化石群集の特性を明らかにして、堆積時の環境の推定や地層の対比に役立てることが多い。石油鉱業では、坑井掘削中に得られるカッティングスやコアを基に、深度別に微化石あるいは超微化石の分析を行って、坑井間の地層対比、堆積環境の推定、地層の地質時代の決定などに役立てており、従来は、有孔虫(その中でも底生有孔虫)化石が主に利用されていたが、最近はそのほかにけい藻、放散虫、石灰質ナノプランクトンなどの化石もよく利用されるようになった。 |
微化石
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