循環器系への影響
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「ジルベール症候群」の記事における「循環器系への影響」の解説
いくつかの分析によると、ジルベール症候群の患者では虚血性心疾患のリスクが有意に減少することが示された。 具体的に言うと、ビリルビン濃度が軽度(1.1mg/dLから2.7mg/dL)に上昇した患者では、虚血性心疾患のリスクやその後の心疾患のリスクが対照に比べて低かった。これらの分析を行った研究者らは、2002年までに入手できたデータのメタアナリシスを続けて行い、ジルベール症候群患者のアテローム性動脈硬化症の発生率は血清ビリルビンと密接しているが反転している関係性をもっていることを確認した。この患者にとって好ましい効果は、高密度リポタンパク質 (HDL)の濃度のような交絡因子よりも、潜在的に抗酸化作用を有していと見做されているビリルビンIXαによるものとされた。 この関係性は、フラミンガム心臓研究の長期研究データからもうかがえる。ジルベール症候群と(TA)7/(TA)7遺伝子タイプとを有する患者で中程度に上昇したビリルビン値は、冠血管疾患と心血管疾患の両方において、(TA)6/(TA)6遺伝子タイプ(正常で変位を持たない遺伝子配座)を有する患者と比較して1/3のリスクを呈するにとどまっていた。
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循環器系への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 09:01 UTC 版)
全身麻酔では、末梢血管抵抗が低下することが多く、通常の覚醒時に認められるような交感神経を介した代償機能が働かないため、重力の影響で身体の下方に静脈血が鬱滞しやすくなる。そのため、静脈還流が減少し、心拍出量の低下が生じて血圧低下につながる。 さらに、腹臥位や右下腎摘位では腹部の圧迫により、直接下大静脈が圧排され、静脈還流が障害される。特殊な例では、仰臥位時に妊娠末期の子宮や腹腔内の巨大腫瘍が下大静脈を上から圧迫して、重篤な血圧低下をまねく「仰臥位低血圧症候群」が知られている。通常、下大静脈は腹腔内の正中やや右寄りを走行しているので、血圧低下時には腹部を左側に徒手圧排したり、左半側臥位にするなどの対処が有効である。 側臥位では自重により、下側の腋窩動脈の閉塞、腋窩静脈の鬱滞が生じる。 砕石位では股関節と膝関節が屈曲するため、下肢の鬱血による静脈血栓形成を助長しやすい。
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