年齢相当学年という考え方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 05:59 UTC 版)
「年齢主義と課程主義」の記事における「年齢相当学年という考え方」の解説
特に公立の小学校・中学校・中等教育学校前期課程では、年齢相当学年(ねんれいそうとうがくねん)という考え方が強く浸透している。これは年齢主義で運営されている学校においては重要な概念であり、生徒の年齢によって所属することになる学年のことをあらわしている。たとえば下記の表のように、4月1日の時点で13歳である人の年齢相当学年は中学校2年生または中等教育学校2年生である。年齢主義の学校では、年齢相当学年に在籍している人の年齢が、その学年の標準年齢であるといえる。 小は小学校の略。中は中学校、中等教育学校の略。 直前の4月1日時点の年齢6歳 7歳 8歳 9歳 10歳 11歳 12歳 13歳 14歳 年齢相当学年小1 小2 小3 小4 小5 小6 中1 中2 中3 法律上、年齢相当学年よりも高い学年に在籍することは不可能であるため、標準年齢の生徒は飛び級をすることは不可能である。一方、年齢相当学年よりも低い学年に在籍することは可能であるため、標準年齢以上の生徒は原級留置をすることが可能であるが、こういった例は年齢主義の強い学校においてはかなり少数派である。すなわち、年齢相当学年に在学する生徒は、標準年齢かつ、法律上その学年に所属可能な最低年齢であるが、最高年齢ではないということである。しかし、各学校や教育委員会の方針が年齢主義に基づいている場合、最高年齢であると事実上決められている例も多い(要するに、同年齢の人しか所属できない)。なお、法律上は在学年齢には明文化された上限はないため、最高年齢は存在しないことになる。 この用語は教育法上の正式な用語ではなく、最低年齢を規定する以外の法的な根拠は薄いが、実態として年齢主義の学校ではそういった概念が生まれるため、あくまで便宜的にであるが文部科学省などでも広く使っている言葉である。一方、特別支援学校(盲学校・聾学校・養護学校)の小学部・中学部においても年齢相当学年の縛りはあるが、上記ほどではなく、高年齢の在学者も多めである。また中学校の夜間学級・通信教育課程は例外的に学齢超過者のみを対象としているため、年齢相当学年の考え方は一切存在せず、また上記の表に当てはまらない。
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