地震感知器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:48 UTC 版)
エレベーターの地震感知器には、検出する地震波の種類によって大別して3種類がある。 初期微動(P波 : 高速で伝わる縦波)を検知し、あるいは主要動(S波 : P波に続いて到達する横波)のレベルが低いうちに検知して最寄階に停止後、震度4以上(以降震度は目安)の大きな揺れがなければ一定時間後に自動復旧するもの。 震度4以上の揺れを検知して、最寄階に停止し運転を休止するもの。この場合保守会社の作業員が機器の安全を確認後地震感知器を復旧する。 更に大きな揺れ(震度5クラス)を検知した場合でなおかつ最寄りの階まで数階離れている場合(急行ゾーン)は、途中で急停止させる。保守会社またはビルの技術者の指示により釣り合いおもりと反対方向の最寄階まで極低速で運転する。 ただし、いずれも地震の揺れにより機器が損傷し地震感知器とは別の安全装置が働いた場合は、閉じ込められることもある。原因は、乗場側の戸閉検出装置がかごの接触により誤動作する場合が大半である。この場合には途中で急停止するので、かご内に閉じ込められることになる。一度この状態になると、エレベーターの保守会社が現地に出向かないと復旧することができないので、主に保守会社か消防のレスキュー隊による救出に数時間から丸一日以上を要することもあり、地震が発生する度に大きな問題になっている。
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