吉野紙とは? わかりやすく解説

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よしの‐がみ【吉野紙】

読み方:よしのがみ

吉野地方産の、コウゾ原料とした薄手和紙奈良紙流れをくみ、江戸時代、漆を漉(こ)すのに用いたことから漆漉しともよばれたやわら紙やわやわ


漆濾紙(吉野紙)製作

主名称: 漆濾紙(吉野紙)製作
ふりがな うるしこしがみよしのがみせいさく
認定区分 個人
種別 工芸技術
選定年月日 1999.06.21(平成11.06.21)
解除年月日
解説文: 吉野紙は、きわめて薄い【こうぞ】紙でありながら引っ張り強くふっくらとした紙の地合い濾過適しているため、江戸時代以来、漆や油を濾【こ】す濾紙として使用されてきた。また白い紙色と柔軟な紙肌から「吉野和良【やわら】」「やわやわ」とも呼ばれ女性懐中紙としても愛用された。
 吉野紙の製作工程では、漆濾し用途適するよう、特に入念な作業が行われる。原料処理に特に手間をかけて純粋な繊維のみとし(濁出【にごだ】しの工程)、漉【す】き上げた濡れ紙干し板に直接貼っ天日乾燥する(簀伏【すぶ】せと呼ばれる)ため、干し板には柿渋胡粉【ごふん】を塗布し乾燥した紙を剥がしやすくしておく必要があるまた、極薄の紙であるため、一枚ずつ取り出しすいよう耳を裁断する。これら幅広い製作工程多く男性担当するが、紙漉き天日乾燥等が同時に行われるため、男女夫と妻)の伝統的な共同作業欠かせない
 漆濾紙は、無形有形文化財保存に欠くことができない作用具である。吉野紙は、伝統的な漆濾紙のなかでも重要なものであり、その製作技術保存伝承を図る必要がある
選定保存技術(個人)のほかの用語一覧
工芸技術:  杼製作  漆刷毛製作  漆掻き用具製作  漆濾紙  烏梅製造  玉鋼製造  研炭製造

「吉野紙」の例文・使い方・用例・文例

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