南米太平洋岸の地殻活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 21:45 UTC 版)
各地のテクトニックプレート 太平洋プレートナスカプレート南米プレート ナスカプレート・南米プレート間の相互作用矢印の数値(年間移動距離ミリメートル) 重い海洋プレートであるナスカプレートは、年間約7cmの速さで南米プレート(大陸プレート)へ衝突し、その下へ潜り込み、歪を蓄積させ続けている。衝突面では南米プレートを巻き込みペルー・チリ海溝を形成し、大陸部分では陸地を隆起させアンデス山脈を形作っている。 その結果、地質構造は褶曲・断層・火山などが形成され、ボリビアの周辺では高原台地を形成している。 南北に7000Kmを超える南アメリカ大陸は、南米プレートの西側に形成されている。南米プレートの東端は大西洋中央海嶺でプレートが誕生しており年間約25mm東西に広がっている。南米プレートの西端では主にナスカプレートの潜り込みが起きておりペルー・チリ海溝およびアンデス山脈を形作っている。ナスカプレートは西から若干北よりの東へ向けて南米プレートへ向かい潜り込んでいる。衝突の速さは北部で65mm/年、南部で80mm/年で大きな差は無いが沈み込み帯の影響による地殻変動は複雑であり、火山活動、地殻変形、地震など大半の地殻活動が大陸の西側、コロンビア西部、エクアドル、ペルー西部、チリで起きている。また南米大陸の太平洋岸の南端では南極プレートが潜り込んでいる。 南米大陸の太平洋岸は、環太平洋造山帯の一部で地球上で造山運動や火山活動が活発な地域であるが、エクアドルからチリにかけては特に地殻活動が活発な地域で巨大地震が繰り返し発生している。
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