加悦鉄道トム51形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/18 08:25 UTC 版)
「国鉄トム50000形貨車」の記事における「加悦鉄道トム51形」の解説
トム51形は、1943年(昭和18年)、に30両(トム51 - トム80)が、若松車輛で製造された15t 積み無蓋車である。大江山鉱山から産出されるニッケル鉱の輸送用として、日本冶金所有の私有貨車として製造され、加悦鉄道に車籍編入されていたものだが、戦後は用途を喪失し、20両が4社に譲渡された。 1947年(昭和22年)、10両(トム51 - トム60)が日本ニッケル鉄道(後の上武鉄道)が借り受けて使用し、後年トム56 - トム60が正式に譲渡された。そのうちトム58 - トム60が、1968年10月1日国鉄ダイヤ改正後も、国鉄に直通する条件となる二段リンク改造を受け、1972年(昭和47年)まで在籍した。 10両(トム61 - トム70)は、1948年(昭和23年)3月に昭和電工富山工場に譲渡され、西濃鉄道に車籍編入されて、石灰石の輸送に使用された。これらは昭和30年代前半に除籍されたが、その後の消息は不明である。 1949年(昭和24年)には、2両(トム71, トム72)が上毛電気鉄道に譲渡され、トム200形(トム201, トム202)として、主に事業用に使用された。 同年4月には3両(トム73 - トム75)が南部鉄道に譲渡されて、トム51形(トム53 - トム55)となった。これらは、主に国鉄直通車として使用された。 残る10両(トム51 - トム55, トム76 - トム80)は、1952年(昭和27年)の日本冶金大江山工場(岩滝)の操業再開にともなって使用を再開したが、国鉄直通の廃止とともに用途を喪失し、トム51 - トム55は1966年(昭和41年)3月に廃車、トム76 - トム80については加悦駅構内に放置されることとなった。
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