力学的な意味とは? わかりやすく解説

力学的な意味

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 01:50 UTC 版)

可逆」の記事における「力学的な意味」の解説

時間を t {\displaystyle t} とする。 t → − t {\displaystyle t\to -t} という変換時間反転操作)に対し、元の方程式が形を変えない、あるいはその方程式が表す運動実際に存在する時にその方程式可逆であると言われる。たとえば、ニュートン方程式はその変換対し d 2 x → d t 2 = F → {\displaystyle {\frac {d^{2}{\vec {x}}}{dt^{2}}}={\vec {F}}} → d 2 x → d ( − t ) 2 = dd t d x → − d t = d 2 xd t 2 = F → {\displaystyle {\frac {d^{2}{\vec {x}}}{d(-t)^{2}}}={\frac {d}{-dt}}{\frac {d{\vec {x}}}{-dt}}={\frac {d^{2}{\vec {x}}}{dt^{2}}}={\vec {F}}} であり方程式は形を変えないため、可逆であるとされる。このことはたとえばこの運動ビデオカメラ撮影し、それを逆回しにした場合運動逆運動)が存在すること、として解釈される。 ここで力 F → {\displaystyle {\vec {F}}} はこの変換に対して不変であるとした。たとえば、単純に F → = − ∇ U {\displaystyle {\vec {F}}=-\nabla U} であるようポテンシャル U {\displaystyle U} が存在する、つまり保存系であればニュートン方程式は形を保つ。つまり可逆方程式見なされるラグランジュ方程式についてはラグランジアン L {\displaystyle L} が時間反転対し不変であれば、 q ˙ → − q ˙ {\displaystyle {\dot {q}}\to -{\dot {q}}} より、方程式は形を変えない時間依存したシュレーディンガー方程式は、時間に関して1階微分方程式であるので不可逆であるとも思えるが、ハミルトニアン H ^ {\displaystyle {\hat {H}}} さえ時間反転に対して不変であれば、 t → − t {\displaystyle t\to -t} とした方程式の解は元の式の解の複素共役過ぎず物理的にそれほど違いはない。その意味で、シュレーディンガー方程式もまた可逆方程式である。 それらに対してランジュバン方程式速度依存した抵抗力ポテンシャル表現できない非保存力)を含む。 t → − t {\displaystyle t\to -t} に対し速度 v → → − v → {\displaystyle {\vec {v}}\to -{\vec {v}}} であるからその方程式の解は元の解と全く異なってしまう。このようにランジュバン方程式可逆ではない。このことはわれわれの経験静水中で減衰して止まった物体はまた勝手に動き出すことはない)と一致する

※この「力学的な意味」の解説は、「可逆」の解説の一部です。
「力学的な意味」を含む「可逆」の記事については、「可逆」の概要を参照ください。

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