初期近代英語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/24 04:24 UTC 版)
初期近代英語(しょききんだいえいご、英: early modern English)は中英語時代の末の1450年頃から1650年頃の英語をいう。代表的な文献として後期に属するジェームズ王欽定訳聖書およびウィリアム・シェイクスピアの著作が挙げられる(欽定訳聖書は聖典という性格から、当時の口語と異なる古風な語法が用いられている)。現代英語しか知らない人でも大体理解できる程度に現代英語に近い。現在の英語では発音と綴りに若干乖離が見られるが、これは現在の綴りが初期近代英語期のまだ大母音推移が完了していない頃に定められたためである。
- ^ Burroughs, Jeremiah; Greenhill, William (1660). The Saints Happinesse例えば、happineſsや、bleſſedneſs等のように綴られる。
- ^ Sacks, David (2004). The Alphabet. London: Arrow. p. 316. ISBN 0-09-943682-5
- ^ Sacks, David (2003). Language Visible. Canada: Knopf. pp. 356–57. ISBN 0-676-97487-2
- ^ ワルター・ウィリアム・スケート(en:Walter William Skeat)は、著書"Principles of English Etymology"の中で、uやnの文字が合計三字続いた場合、よくuがoになった。sunneと書くと、sunueやsuvneのように誤読しかねない、それでsonneと書いたりする、と主張している。 (Skeat, Principles of English Etymology, Second Series. Clarendon Press, 1891. Page 99.)
- ^ Denison, David (1993/7/5) (English). English Historical Syntax. Routledge. ISBN 978-0582291393のp.450 15.2.2.3項 "Finite lexical verb + NOT" 参照。Ramón Varela Pérez, José (1997). “The use of periphrastic do in Early Modern English negative declaratives: evidence from the Helsinki Corpus”. SEDERI (Sociedad Espanola de Estudios Renascentistas Ingleses) 8: 35-43 2016年4月24日閲覧。.にはヘルシンキコーパス内でのdoの使用率の変化が表にまとめられている。
- 1 初期近代英語とは
- 2 初期近代英語の概要
- 3 脚注
初期近代英語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/06 14:09 UTC 版)
大母音推移(Great Vowel Shift)の結果、母音(特に長母音)の音価が変化した。 1476年にウィリアム・キャクストンがウェストミンスターに印刷所を設立し、出版活動が盛んになる。 1611年に欽定英訳聖書(Authorised Version, Authorised English Bible)が出版される。 ウィリアム・シェイクスピアが作品を執筆する。 古典ギリシア語・ラテン語などの古典語やフランス語からの語彙借用。二重語(doublets)の量産。 大航海時代の到来により世界各国から新語の流入。 助動詞の発達。
※この「初期近代英語」の解説は、「近代英語」の解説の一部です。
「初期近代英語」を含む「近代英語」の記事については、「近代英語」の概要を参照ください。
- 初期近代英語のページへのリンク