分析の角度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 15:57 UTC 版)
分析の角度としては、以下5点があげられる。 収益性分析 企業の収益の水準を分析するものである。分析には主に損益計算書のデータを用いる。各種の利益率のほかに総資本利益率(ROA)、自己資本利益率(ROE)など 成長性分析 企業の売上高や利益の水準の変化を分析するものである。分析は主に複数年度の損益計算書のデータを比較して伸び率を見ることで行う。年平均成長率(CAGR)など 安全性分析 企業の資産(資本)の調達構造を分析するものである。分析には主に貸借対照表のデータを用いて、長期・短期の支払い能力を評価する。自己資本比率、負債比率、流動比率、当座比率など 効率性分析 企業が資産(資本)をどれほど効率的に活用して売上高や利益といったアウトプットを上げることができているかを分析するものである。分析には損益計算書のデータと貸借対照表のデータの双方を用いる。総資本回転率、固定資産回転率など。 生産性分析 生産性つまり企業が投入した経営資源がもたらす付加価値を評価する。主に資本労働制、労働生産性を分析する。労働分配率など これらの分析方法のうち、自己資本利益率(ROE)を出発点として、収益性分析・安全性分析・生産性分析を行う手法は、1919年にデュポン社によって開発されたもので、デュポンシステムと呼ばれる。これらの他に、資産(資本)以外の、「労働力」などの投入要素とアウトプットとの関係の分析は生産性分析と呼ばれる。
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