公祈祷以外の場面における正教音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/23 23:17 UTC 版)
「キリスト教音楽」の記事における「公祈祷以外の場面における正教音楽」の解説
正教会においてはオラトリオといった、公祈祷以外の場面においてキリスト教のメッセージを持つ音楽は、それらを形成した西方教会とは異なる歴史的背景・社会的背景を持つゆえにそれほど発展して来なかった。しかしながら近現代に入るとロシア、セルビアなどでそうしたオラトリオなどを作曲する作曲家も登場してきた。 作品例 ロシアのセルゲイ・タネーエフによる管弦楽付き合唱曲:「ダマスコの聖イオアン(ダマスカスの聖ヨハネ)」 セルビアのステヴァン・フリスティッチによるオラトリオ:「ハリストス(キリスト)の復活」 ルーマニアのパウル・コンスタンティネスクによるオラトリオ:「ビザンティン・クリスマス・オラトリオ」 エストニアのアルヴォ・ペルトによる作曲:痛悔のカノンの全曲(1997年)。 ロシアのイラリオン・アルフェエフ府主教による受難曲:マトフェイ受難曲(2006年)。 現代においてもロシア正教会の渉外局長であるイラリオン・アルフェエフ府主教が、管弦楽つきのクリスマス・オラトリオを作曲して演奏が行われ、話題となった。管弦楽つきの音楽は奉神礼に用いることはできず、管弦楽つき作品は必然的に演奏会向けの作品である。 また、演奏会以外の場面におけるキリスト教音楽としては、ウクライナ・ロシアなどで歌われるカリャートカが挙げられる。これはクリスマスにおいて主に子どもたちによって歌われてきたイイスス・ハリストス(イエス・キリストのギリシャ語・ロシア語読み)の降誕に題材をとった歌であり、軽快なメロディを持つものが多い。
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