催事・式典
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:28 UTC 版)
プランバナンは、インドネシアにおいて最も訪問される観光名所の1つである。オパック川を渡った寺院西側の屋外(ラーマヤナ野外劇場)および屋内(トリムルティ屋内劇場)の舞台は、伝統的な叙事詩『ラーマーヤナ』の舞踏(ラーマヤナ舞踏(英語版)、尼: Sendratari Ramayana、英: Ramayana Ballet)を上演するために建設された。ラーマヤナ野外劇場は乾季(5-10月)に使用され、雨季(11-4月)にはトリムルティ屋内劇場において上演される。この『ラーマーヤナ』のジャワ舞踊、ワヤン・オラン(インドネシア語版)(Wayang orang、ワヤン・ウォン〈Wayang wong〉)は、何世紀にもわたるジャワ宮廷の舞踏であり、プランバナンでは、1960年代より満月の夜ごとに上演されてきた。以来、プランバナンはインドネシアにおける主要な考古学的、文化的観光名所となっている。 1990年代に主要な祠堂が復元されると、プランバナンはジャワのヒンドゥー教の礼拝や儀式の主要な宗教的中心地として再興していった。バリ島およびジョグジャカルタや中部ジャワにおけるジャワ島のヒンドゥー教共同体は、ガルンガン(英語版) (Galungan)、タウール・クサンガ (Tawur Kesanga)、ニュピ (Nyepi) など、毎年執り行なう祝祭をプランバナンにおいて復活させた。 2019年11月9日から12日にかけて、本寺院の苑内で盛大なアビシェーカ(Abhiṣeka、灌頂)という宗教的儀式が催された。このヒンドゥー教の儀式は、プランバナン寺院が創建されたシワグルハ碑文の856年から、1163年の時を経て初めて開催された。アビシェーカの式典は、寺院を祓い、清め、浄化することを意図したものであり、このようにプランバナン寺院は、単に考古学や観光の場所ではなく、ヒンドゥー教の宗教活動の拠点としての当初の機能の回復を示している。このアビシェーカの式典により、インドネシアのヒンドゥー教(英語版)においては、寺院内を再び聖別し、プランバナン寺院の霊力復興の節目を迎えたと捉えられている。
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