中耳炎性内耳炎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/05 12:14 UTC 版)
各種の中耳炎から炎症が広がったことによって発生した内耳炎を、中耳炎性内耳炎と呼ぶ。急性中耳炎が原因で起こった中耳炎性内耳炎は、感音難聴やめまいを引き起こすものの、これらの症状は完全に回復することが多い。また、急性中耳炎によって発生した伝音難聴についても、ほとんどの場合、中耳炎の治癒と共に回復する。したがって、急性中耳炎が原因で起こった中耳炎性内耳炎では、炎症が慢性化しなければ、一時的な聴力低下で済むことが多いと言える。慢性中耳炎が原因で起こった中耳炎性内耳炎も、やはり感音難聴やめまいを引き起こす。ただし、慢性的な炎症のため、最初は高音障害型の感音難聴(可聴域の内、高音域を感知しにくくなったことが原因の難聴)だったものが、次第に全音域で感音難聴となり、そのまま二度と聴力が回復しなくなる場合がある。また、慢性中耳炎によって発生した伝音難聴についても、炎症が続くことで二度と回復しなくなる場合があるので、慢性中耳炎が原因で起こった中耳炎性内耳炎では、永続的な混合難聴となる場合がある。なお、これらの中耳炎性内耳炎で発生しためまいについては、仮に内耳の機能が完全に失われたとしても、内耳以外が正常であれば回復し得る。
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