一般制帽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 17:00 UTC 版)
「制服 (ナチス親衛隊)」の記事における「一般制帽」の解説
1932年7月7日に黒服とともに黒い制帽(Dienstmütze)が制定された。それ以前のケピ帽に代わる帽子であった。髑髏などSS専用の徽章類を除けば陸軍制帽とほぼ同形状である。最初の物は黒だったが、制服の色に併せてアースグレーやフィールドグレーの制帽が作られていった。素材はうね練りのギャバジン素材が多かった。 初期の制帽は第一次世界大戦のドイツ軍や戦後のヴァイマル共和国軍の軍帽の流れを組んでいたので、あまりトップが高くなく、潰れているような感じの物が多かった。1935年から制帽の形状は、前面のトップが高く、よりぴんと張った鞍形のスタイルへと変更された。また制帽の髑髏章の形がプロイセン時代からの下顎のない物から下顎が付いた物に変わったのが1935年後半で、鷲章の形が大型化し横に広い形になったのが1936年前半のことである。 顎紐は将校が銀のアルミモールを使用し、兵士・下士官は革の物を使用した。制帽の縁取りの色は大佐以下の階級の者は白、准将以上の階級の者は銀を使用した。1940年5月には縁取りの色を兵科色にするようにとの命令が出されたが、同年12月には白・銀に戻すよう再命令が下された。しかしこの命令に従わない者が多く、兵科色の縁取りがなされた一般制帽がその後も広く使用され続けたという。 フィールドグレーの将校用一般制帽 黒い将校用一般制帽 将校の夏白服用の一般制帽 フィールドグレーの下士官兵士用一般制帽。顎紐が革。 フィールドグレーの下士官用一般制帽。顎紐が革。 フィールドグレーの将校用一般制帽側面 将校用一般制帽を被る第2SS装甲師団「ダス・ライヒ」の将校オットー・ヴァイディンガー(ドイツ語版)SS少佐(後に中佐)。 下士官用制帽を被るライナー・ゾームネンSS曹長(1943年1月1日) 初期型の制帽。前面のトップが低く、1936年以前の鷲章と1934年以前の髑髏章が付いている(1934年のヴェルナー・ローレンツSS中将(後に大将))。
※この「一般制帽」の解説は、「制服 (ナチス親衛隊)」の解説の一部です。
「一般制帽」を含む「制服 (ナチス親衛隊)」の記事については、「制服 (ナチス親衛隊)」の概要を参照ください。
- 一般制帽のページへのリンク