ラミネート法
狙いの材料特性を得るために、異なった特性を有する複数の材料を積層して一体化する加工法。材料の組み合わせとしては鋼板とプラスチック、プラスチックと繊維布、複数のプラスチックなどがある。複数のシートを圧延して一体化し、複合材のシートにしたあと金型で成形して所望の部品を得る方法と、複数の材料を直接金型に挿入し、積層と成形を同時に行うなど多彩な加工法が可能である。ボンネット、フェンダーやガソリンタンクなど比較的大きな部品には、プラスチック積層材が使われている。鋼板にプラスチックをはさんだ制振鋼板は、エンジンカバーなどに防音を目的に使用された例がある。
ラミネート法(lamination)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 03:01 UTC 版)
「フィルム」の記事における「ラミネート法(lamination)」の解説
2種類以上のフィルムを重ね合わせる手法は、前出の共押出法の他に、ラミネート法がある。 押出しラミネート法 Tダイ法溶融押出成型法の設備を使用し、材料を他のフィルム上に直接押し出してから圧着・冷却する。Tダイ共押出法と併用し多層フィルムを成型することも可能。また、剥離ライナーがついたフィルムは、この手法をもってライナーの上に樹脂を押し出して製造する。 接着剤を使用したラミネート法 複数のフィルムを接着剤を使用して貼り合わせる手法。また、フィルムと紙や布または金属箔などとの貼り合わせにも用いられる。接着剤の種類により「ウエットラミネート」(水系接着剤または水分散系接着剤を使用)、「ドライラミネート」(溶剤系接着剤または反応系接着剤)、「ホットメルトラミネート」(ホットメルト接着剤)に大別される。 コストに優れ、セロファンが多用されていた頃は主流だったウエットラミネートは、貼り合わせる少なくとも片方の素材が蒸発水分を透過させる性質を持たなければならないためフィルム同士の重ね合わせには不向きで、現在では紙とのラミネートにおいて用いられる程度となった。 ドライラミネートはフィルムの種類に幅広く適応し、貼り合わせ速度も早い。溶剤系接着剤を使用する場合は、片方のフィルムに塗布しある程度溶媒を蒸発させてからもう一方のフィルムと重ねる。反応系接着剤で主に用いられるのは適応範囲が広いウレタン系二液型であり、二液を混合させてから塗布し、硬化するまでの可使時間内にフィルムを貼り合わせる。 ホットメルトラミネートの手法は、加熱して流動性を持たせたホットメルト接着剤を塗布し、硬化するまでの時間内にフィルムを貼り合わせる。粉体やフィルム形状の接着剤をあらかじめフィルム間に挟みこんでから加熱する手法は、基本的に後述するヒートシールに準ずる。
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