ラプラス作用素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/12 01:54 UTC 版)
数学におけるラプラス作用素(ラプラスさようそ、英: Laplace operator)あるいはラプラシアン(英: Laplacian)は、ユークリッド空間上の函数の勾配の発散として与えられる微分作用素である。記号では ∇·∇, ∇2, あるいは ∆ で表されるのが普通である。函数 f の点 p におけるラプラシアン ∆f(p) は(次元に依存する定数の違いを除いて)点 p を中心とする球面を半径が増大するように動かすときの f(p) から得られる平均値になっている。直交座標系においては、ラプラシアンは各独立変数に関する函数の二階(非混合)偏導函数の和として与えられ、またほかに円筒座標系や球座標系などの座標系においても有用な表示を持つ。
- ^ a b 野村 2006, p5-6.
- ^ Evans 1998, §2.2.
- ^ Gilbarg & Trudinger 2001, Theorem 8.6.
- ^ Gilbarg & Trudinger 2001, Corollary 8.11.
- ^ a b c Jean Gallier, Jocelyn Quaintance (2020/8/18). Differential Geometry and Lie Groups A Second Course. Geometry and Computing. 13. Springer. ISBN 978-3-030-46047-1 pp.296, 375, 381-382,392, 394, 396.
- ^ Jeff A. Viaclovsky. “Math 865, Topics in Riemannian Geometry”. カリフォルニア大学アーバイン校. 2023年10月31日閲覧。 p.25.
- ^ a b #Wang-27 p.2.
- ^ “第 66回 幾何学シンポジウム 予稿集”. 名古屋大学. p. 175. 2023年11月1日閲覧。
- ^ “微分幾何学講義”. p. 6. 2023年11月1日閲覧。
- ^ #Gallier pp.396.
- 1 ラプラス作用素とは
- 2 ラプラス作用素の概要
- 3 動機付け
- 4 各種座標表示
- 5 スペクトル論
- 6 脚注
ラプラス作用素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 04:22 UTC 版)
ラプラス作用素はベクトル場にもスカラー場にも施せるスカラー作用素である。直交座標系では Δ = ∂ 2 ∂ x 2 + ∂ 2 ∂ y 2 + ∂ 2 ∂ z 2 = ∇ ⋅ ∇ = ∇ 2 {\displaystyle \Delta ={\partial ^{2} \over \partial x^{2}}+{\partial ^{2} \over \partial y^{2}}+{\partial ^{2} \over \partial z^{2}}=\nabla \cdot \nabla =\nabla ^{2}} で与えられ、より一般の座標系に対してはベクトルラプラス作用素(英語版)によって定義することができる。 ラプラス作用素は現代的な数理物理学に遍在しており、そのごく一部を挙げるならばラプラス方程式、ポアソン方程式、熱方程式、波動方程式、シュレーディンガー方程式などにおいて現れる。
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