ラテン文字とは? わかりやすく解説

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ラテン文字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 09:14 UTC 版)

ラテン文字(ラテンもじ、: abecedarium Latinum: Latin alphabetラテンアルファベット)とは、ラテン語英語などの子音か、または母音の表記に用い、アルファベットに類する文字である。元来、ラテン語の文字であり、古代ラテン人つまり、広義のローマ人が用いたことからローマ文字(ローマもじ)、ローマ字(ローマじ、: alfabeto Romano、英: Roman alphabet)とも呼ばれる。今日、人類社会で最も使用者人口が多い文字である。なお日本語においてローマ字といえば、転じて日本語のラテン文字による転写を指すことが一般である。


注釈

  1. ^ なお、他の言語に対し同様の表現が使われることはまれであり、たとえば漢字略称で「仏語」とされるフランス語の表記に用いても、フランス語で用いていることを強調しない場合は「仏字」などとは呼ばない。したがってフランス語で書かれていることがさほど重要ではない場合、ひとまとめに「英字」と称することさえ珍しくない。
  2. ^ なお、ギリシャ文字の文字数は22文字、現代ギリシャ語においても24文字とさらに少ない。
  3. ^ ルーマニアの語源は「ローマの」といった意味であり、ラテン文字を用いる。
  4. ^ なお、モルドバ語は1996年モルドバ共和国の公用語ではなくなり、名称が違うだけで同じ言語ともされるルーマニア語が現在のモルドバ共和国の公用語である。
  5. ^ たとえば、学校教育により訓令式に慣れた日本人にとって、ヘボン式の「」の表記「tsu」は、見慣れないことから日本人でさえ読みづらいことがあり、あるいはMicrosoft 日本語 IMEのローマ字入力に慣れたユーザーにとって、ヘボン式のラ行に「l」を用いる表記は、事前に断りがなければ小書き仮名文字の表記として誤読される可能性がある。
  6. ^ 主に教育現場において、児童が混乱するなどの理由から統一が求められている[18]。なお、この記事に関して「あくまで国語教育の中で行われるローマ字教育に対する問題を、英語教育が関係するとの誤解のもと書かれている」という指摘がある[19]
  7. ^ 特に紀元前338年に、第二次ラティウム戦争共和政ローマが勝利し、それ以前のラテン人にラテン市民権を与えたことで、ローマ共和国の人々としてラテン人はローマ人と呼ばれるようになる。
  8. ^ なお、ルーン文字に関しては、その多くがラテン文字に由来するとされるため、異字体が別の文字として追加されただけともいえる。

出典

  1. ^ 梶茂樹、中島由美林徹『事典世界のことば141』(初版第1刷)大修館書店、東京、2009年4月20日、266頁。ISBN 9784469012798NCID BA89745081 
  2. ^ 町田和彦『世界の文字を楽しむ小事典』(初版第1刷)大修館書店、東京、2011年11月15日、124-128頁。ISBN 9784469213355NCID BB07474128 
  3. ^ 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 編『図説 アジア文字入門』(初版発行)河出書房新社、東京、2005年4月30日、102頁。ISBN 9784309760629NCID BA71677265 
  4. ^ 町田和彦 編『図説 世界の文字とことば』(初版発行)河出書房新社、東京〈ふくろうの本〉、2009年12月30日、19頁。ISBN 9784309761336NCID BB00577235 
  5. ^ 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 編『図説 アジア文字入門』(初版発行)河出書房新社、東京〈ふくろうの本〉、2005年4月30日、105頁。ISBN 9784309760629NCID BA71677265 
  6. ^ 町田和彦 編『図説 世界の文字とことば』(初版発行)河出書房新社、東京〈ふくろうの本〉、2009年12月30日、61頁。ISBN 9784309761336NCID BB00577235 
  7. ^ a b 柴宜弘 著、柴宜弘 編『バルカンを知るための66章』(第2版第1刷)明石書店、東京〈エリア・スタディーズ〉、2016年1月31日、272頁。ISBN 9784750342986NCID BB20639903 
  8. ^ 柴宜弘 著、柴宜弘 編『バルカンを知るための66章』(第2版第1刷)明石書店、東京〈エリア・スタディーズ〉、2016年1月31日、269-270頁。ISBN 9784750342986NCID BB20639903 
  9. ^ 宇山智彦 著、宇山智彦 編『中央アジアを知るための60章』(初版第1刷)明石書店、東京〈エリア・スタディーズ〉、2003年3月10日、104頁。ISBN 9784750331379NCID BB01243734 
  10. ^ Zhang, Lintao「カザフスタンが表記文字を変更、ロシア文字からローマ字へ」『Reuters』(ロイター)、2017年10月30日。2023年9月18日閲覧。オリジナルの2023年4月19日時点におけるアーカイブ。
  11. ^ ローマ字化、是か非か=旧ソ連のカザフで論議」『Yahoo!ニュース』(時事通信社)、2017年6月21日。2017年6月21日閲覧。
  12. ^ ローマ字化、是か非か=旧ソ連のカザフで論議」『Yahoo!ニュース』(時事通信社)、2017年6月21日。2017年6月21日閲覧。
  13. ^ ヨシダユミコ「カザフスタンで文字が変わる?」『Global News View』、2023年9月19日。2018年1月25日閲覧。オリジナルの2023年6月1日時点におけるアーカイブ。
  14. ^ 教育改革から70年=保阪正康」『毎日新聞』(毎日新聞社)、2017年1月14日、朝刊。2023年9月19日閲覧。オリジナルの2021年6月16日時点におけるアーカイブ。
  15. ^ 保阪正康「日本人から漢字を取り上げ、ローマ字だけにする」戦勝国アメリカが実行するはずだった"おそろしい計画"」『プレジデントオンライン』(プレジデント社)、2022年12月30日、3-4面。2023年9月19日閲覧。オリジナルの2023年9月19日時点におけるアーカイブ。
  16. ^ ローマ字のつづり方”. 文部科学省. 文部科学省 (1955年12月9日). 2019年11月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月19日閲覧。
  17. ^ 吉田茂. “ローマ字のつづり方”. 文化庁. ローマ字のつづり方. 文化庁. 2023年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月18日閲覧。
  18. ^ 伊澤拓也「<ローマ字>表記で混乱 英語教科化、教員ら「一本化を」」『Yahoo!ニュース』(毎日新聞社)、2017年3月21日。2023年9月19日閲覧。オリジナルの2017年3月22日時点におけるアーカイブ。「教育現場から「どちらかに一本化してほしい」との声も上がっている」
  19. ^ 寺沢拓敬「〈ローマ字〉表記による混乱」という報道の混乱ぶり(寺沢拓敬) - エキスパート」『Yahoo!ニュース』、2017年3月22日。2023年9月19日閲覧。オリジナルの2023年9月19日時点におけるアーカイブ。「ローマ字は日本語の話であって英語教育の話ではない」
  20. ^ a b c d Khalaf, Salim. “The Phoenician Alphabet” (英語). Encyclopedia Phoeniciana. Salim George Khalaf. 2023年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年2月14日閲覧。
  21. ^ 町田和彦 編『世界の文字を楽しむ小事典』(初版第1刷)大修館書店、東京、2011年11月15日、255頁。ISBN 9784469213355NCID BB07474128 
  22. ^ 日本語での各文字の名称は『広辞苑』第五版、岩波書店、1998年に拠る。
  23. ^ 編、赤羽美鳥, 澤田治美 訳(フランス語)『世界の文字の歴史文化図鑑 : ビジュアル版 : ヒエログリフからマルチメディアまで』(第1刷)柊風舎、東京、2012年4月15日、284-285頁。ISBN 9784903530574NCID BB09123769 






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