マガキ属 Crassostrea
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 08:29 UTC 版)
「カキ (貝)」の記事における「マガキ属 Crassostrea」の解説
多くの種は東アジアに生息し、ヨーロッパと北アメリカに生息するのは1種である。なお、ヨーロッパに生息するマガキ属は、16世紀貿易船による人為移入と考えられている。 マガキ(真牡蠣、真牡蛎) Crassostrea gigas (Thunberg, 1793) 最も一般的な種で、潮線上にも生息し比較的大きな礁を形成する。日本でカキといえば本種。本来は冬が旬であるが、大型で夏でも生殖巣が発達しない「3倍体牡蠣」も開発され、市場に出ている。北海道、岩手県、宮城県、兵庫県、岡山県、広島県産が有名。 イワガキ(岩牡蠣、岩牡蛎) Crassostrea nippona (Seki, 1934) 潮線下から水深20mまでに生息し大きな礁を作らない。マガキと対照的に夏が旬であり、「夏ガキ」とも言われる。殻の色が茶色っぽく、マガキに比べて大きいものが流通する。天然物と養殖物の両方がある。 スミノエガキ(住之江牡蠣、住之江牡蛎) Crassostrea ariakesis (Fujita, 1913) 有明海沿岸に生息し食用にされるが、他所へはほとんど出回らない。マガキにごく近縁な種で、殻の表面はやや滑らか。産卵は、6-7月。 シカメガキ Crassostrea sikamea (Amemiya,1928) 八代海や有明海、福井県久々子湖に分布するカキ。 八代海周辺で食用にされたが、1946年頃熊本県八代市鏡町からアメリカに種ガキが輸出され、現地で養殖が進むと八代海では生産されなくなった。アメリカに輸出されたシカメガキは現在もワシントン州沿岸を中心にクマモトの名で養殖されている。小振りながらクリーミーで濃い味が特徴。
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