ポリネシアの各遺跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 15:17 UTC 版)
ポリネシアにはタプタプアテアのマラエ(ライアテア島)、アフ・トンガリキ(イースター島)など、儀式が執り行われた石造遺跡が残る。こうしたポリネシアの祭祀遺跡の伝統とナンマトルに直接的な交流があったかどうかは、考古学的には解明されていない。しかし、ポリネシアに見られるカヴァ(ポンペイ語でシャカウ)を飲む伝統は、ミクロネシアではポンペイ島とコスラエ島にしか見られなかった。ナンマトルには、パーンケティラの5台のシャカウ台(カヴァの加工のための石台)など、シャカウ台がいくつも見つかっており、ナンマトルでもカヴァを飲む風習が存在したことが窺える。カヴァはバヌアツ周辺が起源とされる植物で、ミクロネシア原産ではないことから、ポンペイのナンマトルなどとポリネシア文化の間にも、何らかの繋がりが存在した可能性は指摘されている。言語学的にも、カヴァを飲む風習はポリネシアからもたらされた可能性があるという。また、前出のロロンは、西ポリネシアの階段状墳墓との関連性が議論されている。 また、伝承上はナンマトルがポンペイ島だけでなく、島外からも献上品を贈られていたことになっている。実際、ナンマトルでは、西ポリネシア様式の石斧、アドミラルティ諸島(パプアニューギニア、メラネシア)産と推測される黒曜石の加工品なども見つかっており、ナンマトルが外部に影響を及ぼしていた可能性が指摘されている。
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