ホアビン文化とドンソン文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 05:09 UTC 版)
「ブルネイの歴史」の記事における「ホアビン文化とドンソン文化」の解説
東南アジアの先史時代、つまり旧石器時代から鉄器時代にかけては、大陸部、とくにベトナム北部を中心に進展した。最初期のホアビン文化は紀元前1万年前ごろから、紀元前5000年ごろまで継続した。旧石器時代に属し、土器は見られない。チョッパー、局部磨製石器、スマトラリスなどの打製石器が中心であった。 ホアビン文化の範囲は広く、ベトナム北部から現在のビルマを除くインドシナ、マレー半島全域、スマトラ島北部の一部に至った。ホアビン文化は根菜農耕文化であったことが分かっている。ホアビン文化を引き継いだのが、ベトナム北部にのみ見られるバクソン文化である。 土器はタイ北部において、紀元前4000年前から、直後に彩色土器も発見されている。 青銅器を用いたのは、紀元前1000年から西暦300年ごろまで継続したドンソン文化である。ベトナム北部から現在のビルマを除くインドシナ、マレー半島全域、南西岸を除くスマトラ島全域、ティモール島を含む小スンダ列島全域、スラウェシ島全域、ボルネオ島南岸において、中央部がくびれた円筒形の青銅器(銅鼓)、さらに鉄器が見つかっている。 以上のように、東南アジア島嶼部の先史時代は、マレー半島、大スンダ列島、小スンダ列島を中心とした大陸系の文化の影響を強く受けていたことが分かる。しかしながら、南部を除いたボルネオ島主要部、フィリピンは独自の発展を続けた。
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