ヘーレン運河
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 15:14 UTC 版)
「アムステルダムの運河」の記事における「ヘーレン運河」の解説
ヘーレン運河 (Herengracht) は17世紀に建造された三運河では最も早く建造された。その名は16世紀から17世紀に都市を統治した商人層 (heren regeerders) に因んでいるとされるが、オランダ東インド会社の設立者に因むとも言われる。最もファッショナブルな区域は「黄金の湾曲」 (Gouden Bocht) と呼ばれており、この運河の両岸には特徴的な外観の建物が並ぶ。その間口と奥行きは規格化されているが、その正面を飾る破風壁が特徴的なのである。三角破風を発展させて階段状になったトラップヘーベル(階段破風)を備えた住宅が見られ、特に1617年に富裕な醸造家バルトロッティが建てさせた階段破風が特徴的な邸宅は、イタリア・ルネサンスの様式を取り込んだオランダ・ルネサンス様式の代表例とされ、現在は演劇博物館となっている。その隣の家も特徴的で、破風壁の中央部分だけが垂直に伸びたハルスヘーベル(頸型破風)を備えた邸宅となっている。以上は17世紀前半の様式だが、近くには18世紀フランスの古典主義の影響を受けた軒蛇腹様式と呼ばれる様式の家が並ぶ。 トラップヘーベル(階段破風)の邸宅 ハルスヘーベル(頸型破風)の邸宅 ハルスヘーベルとクロックヘーベル(後述)
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