プトマイン説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:12 UTC 版)
日本薬科大学薬学科教授の船山信次は、「有名なボルジア家の毒薬であるカンタレラは、プトマインとみなされていた」としている。 プトマイン(ptomaine)は、タンパク質が腐敗すると発生する各種の有機窒素化合物で、腐敗臭の正体である。「屍毒」(独: Leichengift)とも呼ばれ、細菌などによる感染症が明らかになる前の時代には食中毒の原因物質だと考えられていた。 プトマイン中毒はアガサ・クリスティの小説に登場するなど昔から有名だが、凄まじい臭気のため容易に混入を感知できるため、現代では「プトマイン中毒説は消滅し、プトマインやプトマイン中毒は、歴史上にのみ存在する言葉」であるとされている。よって、カンタレラの主成分がプトマインであるとする説には無理があるといえる。
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