デザイン・構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 05:10 UTC 版)
この建物は丹下健三の後期の代表作のひとつで、一般にデザインとしてはポストモダンに属するとも、第一本庁舎は一般にパリのノートルダム大聖堂の形態を引用しているともいわれている。平面形は正八角形をモチーフとしている。建物ファザードのデザインについては当時のスタッフの一人中村弘道がノーマン・カーヴァーの著『日本建築の形と空間』に掲載されていた大阪に残る豪農・吉村邸の天井見上図にある細長い格子状パターンを見つけて採用したものであるが、外向きの答えとして丹下は、コンピューターチップをイメージしたとなどと述べている。コンペの経緯については批判もあるが、特徴のある形態のため、ランドマークとしての機能を果たしている。また、第二本庁舎は、同じ丹下の設計した新宿パークタワーと意匠的な共通点がみられる。 構造的にはスーパーストラクチャー方式を採用しており、第一本庁舎、第二本庁舎とも、1棟につき8本のスーパー柱と10階ごとのスーパー梁で建物全体を支え、19.2mスパンの無柱空間を確保している。スーパーストラクチャー方式は、同じ丹下の設計によるフジテレビジョン本社(FCGビル)等でも用いられている。 第一・第二本庁舎と東京都議会議事堂の三棟で構成されている建物の年間維持管理費は約40億円にのぼる。 三棟合わせた建築費用は1569億円。
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