テロメアに結合するタンパク質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 05:20 UTC 版)
「テロメア」の記事における「テロメアに結合するタンパク質」の解説
テロメアDNAにはさまざまなタンパク質が結合して、テロメアの形成・保護・長さの調節に関わっている。テロメアに局在するタンパク質には、テロメアの修復に関わるものや二本鎖DNA切断を感知・修復するものなどが含まれており、細胞の状態に応じて、これらのタンパク質複合体の組成や酵素活性が変化することで、テロメアの制御を行っていると考えられている。 D-ループにはPot1と呼ばれるタンパク質(図の黄色の丸)が結合して安定化させており、これがT-ループの形成と保護に関与すると考えられている。ヒトの早老症ウェルナー症候群の原因遺伝子はD-ループ形成に機能するようである。また、TRFと呼ばれるタンパク質がループした二本鎖DNA部分に結合しており、これを介して他のタンパク質がテロメアに結合している。 姉妹染色分体のテロメアどうしを結びつけておくタンパク質もあり、細胞周期のM期(分裂期)に異常な染色体分配が生じないよう抑制する機能を担っていることがわかりつつある。このタンパク質はセントロメアや腕部の接着に機能するコヒーシンとは異なるものである。
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