ツユベラとは? わかりやすく解説

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ツユベラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/20 10:49 UTC 版)

ツユベラ
ツユベラ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : ベラ亜目 Labroidei
: ベラLabridae
亜科 : カンムリベラ亜科 Corinae
: カンムリベラ属 Coris
: ツユベラ C. gaimard
学名
Coris gaimard(Quoy & Gaimard, 1824)
和名
ツユベラ
英名
yellowtail wrasse ,
African coris

ツユベラ (Coris gaimard) は、ベラ科に属す海水魚である。成魚体側に青い斑点があり、幼魚は赤色で黒色で縁取られた白色の斑紋がある。

分布

日本国内では、伊豆諸島小笠原諸島及び沖ノ鳥島三浦半島高知県柏島屋久島琉球列島南大東島尖閣諸島に分布する。伊豆半島和歌山県串本町男女群島では幼魚のみが見られる[2]

国外では、台湾東沙諸島西沙諸島南沙諸島[2]ココス諸島以西の東インド洋マルキーズ諸島イースター島を除く太平洋[2]

形態

成魚。

全長は30㎝程度[3]

背鰭は9棘12~13軟条、臀鰭は3棘12~13軟条。側線は連続する[4]

幼魚は全身が赤く[4]、背部に黒い縁取りのある白い斑紋がある[2][4]。岩陰の小さな砂溜まりに単独でじっとしていると、この斑紋が砂と同化し、目立たなくなる。このような幼魚の独特の模様は外的から身を守るのに適した模様と考えられる。尾鰭基部は黒色で縁取られ、それもまた白色で縁取られる。尾鰭は透明[2]

若魚は幼魚で見られる白色斑が薄く、尾鰭は黄色。尾柄から前方の体側へ青色斑点が広がる[4]

成魚は頭部に紺碧色の隈取り模様がある[4]。尾鰭の先端は黄色。胸鰭の基部は紺色。体側に多数の青色斑点がある。

成魚の雌は雄より青い斑点が尾鰭側に集中する[2]

成魚の雄は婚姻色として体側に1本の黄色横帯がある[4][3]。大型の雄は顔が青っぽく、背鰭の第1棘が著しく伸長する[4]

生態

浅いサンゴ礁の礁斜面や水路、浅い岩礁、転石砂礫底で見られる[2][3][4]。危険を感じたときは砂に潜る[3]。夜間は砂に潜り眠る[4][3]

エビやカニを好んで食べる[4]

利用

幼魚は観賞魚として人気である[4]

ギャラリー

脚注

  1. ^ Pollard, D.; Liu, M. (2010). Coris gaimard. IUCN Red List of Threatened Species 2010: e.T187436A8534848. doi:10.2305/IUCN.UK.2010-4.RLTS.T187436A8534848.en. https://www.iucnredlist.org/species/187436/8534848 2023年7月20日閲覧。. 
  2. ^ a b c d e f g 加藤昌一『ネイチャーウオッチングガイドブック ベラ&ブダイ 日本で見られる192種+幼魚、成魚、雌雄、婚姻色のバリエーション』誠文堂新光社、2016年、164・165頁 ISBN 978-4-416-51647-8
  3. ^ a b c d e 小林安雅『日本の海水魚と海岸動物図鑑 1719種』小学館、2014年、126頁 ISBN 978-4-416-61432-7
  4. ^ a b c d e f g h i j k 中坊徹次『小学館の図鑑Z 日本魚類館 ~精緻な写真と詳しい解説~』小学館、2018年、334頁 ISBN 978-4-09-208311-0



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