ツイナ

デジタル大辞泉

つい‐な【追^×儺】

読み方：ついな

大みそかの夜に行われる朝廷の年中行事の一。鬼に扮(ふん)した舎人(とねり)を殿上人らが桃の弓、葦の矢、桃の杖(つえ)で追いかけて逃走させる。中国の風習が文武天皇の時代に日本に伝わったものという。江戸時代の初めには廃絶したが、各地の社寺や民間には節分の行事として今も伝わり、豆まきをする。鬼やらい。鬼追い。鬼打ち。《季 冬》「山国の闇(やみ)恐ろしき—かな／石鼎」

江戸の庶民の追儺のようす／画・中川喜雲 国立国会図書館蔵

つ‐いな〔‐ヰナ〕【都維那】

読み方：ついな

⇒維那(いな)

難読語辞典

追儺

読み方：ツイナ（ｔｓｕｉｎａ），　ナヤライ（ｎａｙａｒａｉ）

悪鬼・疫癘を追い払う行事

歴史民俗用語辞典

追儺

読み方：ツイナ（ｔｓｕｉｎａ）

古代、禁中で行われた年中行事の一。

別名 鬼遣

都維那

読み方：ツイナ（ｔｓｕｉｎａ）

寺院内の諸事務をつかさどる役。

別名 維那

季語・季題辞典

追儺

読み方：ツイナ（ｔｓｕｉｎａ）

むかし宮中で毎年大晦日に行われた中国伝来の行事で、疫病を表わした鬼を桃弓、葦矢などで追い払い疫病よけとした

季節 冬

分類 人事

近代文学作品名辞典

追儺

読み方：ツイナ（ｔｓｕｉｎａ）

作者 森鴎外

初出 明治42年

ジャンル 随筆