チヴィントン隊の栄光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 07:01 UTC 版)
「サンドクリークの虐殺」の記事における「チヴィントン隊の栄光」の解説
12月8日、デンバーの地元新聞『ロッキー山脈ニュース』は、次のように見出しを挙げた。 インディアンとの大会戦! 野蛮人どもは追い散らされた! インディアンの死者500人、わが軍の損害は死者9人、負傷者38人! 同紙の記事は、英雄となったチヴィントンの報告を基にしていた。チヴィントンは軍にこう報告していた。 私は今日の夜明けにシャイアン族の一部落を攻撃した。この部落はティーピー130張、戦士の数約900~1000人だった。わが軍はブラックケトル、ホワイトアンテロープ、リトルローブの3酋長の他に、400~500人のインディアンを殺し、ポニーとラバ400~500頭も捕縛した。 『ロッキー山脈ニュース』は、「シャイアン族の頭の皮は今や、エジプトのヒキガエルと同じくらい厚く重なっている」とジョークを飛ばした。今やコロラドは歓喜に包まれていた。「敵対的な」インディアンの絶滅はデンバーの侵略者たちの悲願であり、チヴィントンはこれに見事に応えたのである。同紙はさらにこう伝えている。「みんながこの知らせを得て、東部にさらなる知らせを発信できることを切望している。」 12月12日、ロッキー山脈ニュース紙は、チヴィントンの今夕のデンバー帰還を伝えた。彼の第三連隊も続いて帰還する予定であり、この英雄たちをたたえる記事の中で、騎兵の一人の次のような手紙も掲載された。 血も流さぬ第三連隊は、ミズーリ西で、野蛮人を相手にこの上ない大勝利をおさめた。わが軍はこの部族を完全粉砕したから、もう入植者が奴らに悩まされることは無いだろう。 虐殺から二週間後、デンバーでは記念行進が行われ、市民は熱狂的にこれを迎え、チヴィントンは再び英雄となった。新聞は「コロラドの軍人は、再び栄光に包まれた」とこれを讃えた。
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