チューリングとウェルチマンの bombe
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 04:54 UTC 版)
「アラン・チューリング」の記事における「チューリングとウェルチマンの bombe」の解説
ブレッチリー・パークに到着して数週間後、ポーランドの「ボンバ」 (bomba kryptologiczna) よりも効率的にエニグマの暗号を解読する電気機械式の装置の仕様を生み出し、ポーランドの bomba にちなんで bombe と名付けた。数学者ゴードン・ウェルチマン(英語版)の示唆によって改良した bombe は、エニグマの暗号解読の主要な自動化ツールとなった。 ジャック・グッドは次のように述べている。 チューリングの最も重要な貢献は、私が思うに暗号解読機 bombe の設計だ。彼はあなたも使えるアイデアを持っていた。要するに、やや不合理な訓練されていない耳でも聞き分けられる論理的理論で、すべてを推論できる。 bombe はエニグマの暗号文で使われたと考えられる正しい設定(ローターの順序、ローターの設定、プラグボードの設定など)を、適当なクリブ(平文中に含まれているであろうと思われる単語やフレーズ)を使って探索する。ローターの考えられる設定(組み合わせのオーダーは 1019、4ローターのUボート版では 1022)ごとに、bombe はクリブに基づいた一連の推論を電気的に行う。bombe は矛盾が生じるとそれを検出し、その設定を除外し、次の設定を調べる。ほとんどの設定は矛盾を生じるので除外でき、詳細に調べるべき少数の設定だけが残る。最初の bombe は1940年3月18日に実装された。終戦のころには200台以上の bombe が使われていた。
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