シャドー星人クルト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:28 UTC 版)
「ウルトラセブンの登場怪獣」の記事における「シャドー星人クルト」の解説
第14話「シャドーの影」、第15話「戦いの子」に登場。 地球人に擬態中の名前は影山 来人(かげやま くると)。他の星を侵略するために鍛えられたガブラ・カーノ。敵地への侵入用に受けた訓練により、擬態中に地球人などと会話する際には表情を変えて口を使い、豊かな感情表現を可能としている。戦術教官時代のゼナにとっては最後の教え子でもあり、優れた力がありながら戦いを捨てた彼に複雑な思いを抱いている。 シャドー星を再興しようと最終兵器ゼガンの復活を目論み、拘束したゼナを極秘任務で別の惑星へ赴任したと偽り、彼の後任としてAIBに潜入する。秘蔵されていたゼガンの召喚装置のプロテクトを解除して入手し、異次元に封印されていたゼガンを地球へ呼び寄せて一体化する。ウルトラマンジード マグニフィセントやウルトラマンゼロ ビヨンドとの戦いを経たゼガンがエネルギーの消耗で出現できなくなった間、次元の歪みに巻き込まれて共に別地点へ転移したモアとの会話やプロテクトの名称から、ゼナが自分たち教え子を忘れたわけではなかったことを知るが、ゼガンの回復を察知して駆けつけたゼナたちの説得をはねつけ、疲弊した身体のまま再び一体化する。最後は、「カム・タタール・シャドー」と唱えつつ安らかな笑みを浮かべながらゼガンと共に空中で消滅し、ゼナのもとには焼けただれた召喚装置が落下する。 演:鈴木裕樹 第14話・第15話の内容は脚本を担当した根元歳三によるフリープロットがもとになっており、根元はオリジナルでは侵略者であったシャドー星人が味方にいることが気になり、そのバックボーンを描きたくなったと述べている。プロットではゼナとクルトのみのストーリーであったが、モア中心の話に改められた。 当初の設定ではクルトとゼガンは一体化しない予定であったが、ジードとゼガンが対峙する際にクルトが別の場所から操っているのではドラマが作りづらいため、一体化するかたちに改められた。クルトの顛末については、死なずに罪を償うという案やモアを庇って死ぬという案なども検討されていたが、根元はクルトに自身の意志を貫かせないと物語を終わらせることができないと感じ、完成作品での内容とした。根元はゼガンを操ることはゼナと同等の戦士にしかできないと想定しており、仮にクルトがジードに勝ったとしても消耗して死から逃れられなかったであろうとしている。 第14話・第15話監督の市野龍一は、様々な表情を見せるクルトを表現しきった鈴木の演技力を評価している。
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