クトゥルフ神話以外の独立したシリーズとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 23:54 UTC 版)
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マリオン・ジマー・ブラッドリー「ダーコーヴァ年代記(英語版)」 これはクトゥルフ神話と同じルーツを持つ作品であり、クトゥルフ神話の影響を受けた作品ではない。 アンブローズ・ビアス『羊飼いハイタ(ハイータ) Haïta the Shepherd 』、ロバート・W・チェンバース『黄衣の王 The King in Yellow 』から派生して、「ハスター」などの名前を継承している。 アンブローズ・ビアス『カルコサの住人(英語版) An Inhabitant of Carcosa 』では人名である「ハリ」も、『黄衣の王』に沿って地名「ハリ湖(英語版)」になっている。 『ドライ・タウンの虜囚(英語版) The Shattered Chain 』では「ハスターとカシルダのバラッド」に触れられており、同名の短編も書いている。これは、『黄衣の王』中のエピソード『黄の印 The Yellow Sign 』に由来している。 クトゥルフ神話の「ハスター」も同じルーツから継承している。カナン神話の「ダゴン」、ギリシア神話の「ヒドラ」など、クトゥルフ神話は様々な神話の神名を借用している。 ロバート・E・ハワード「英雄コナンシリーズ」 ハワード自身がラヴクラフトと同世代の作家としてクトゥルフ神話を書いており、二者はとても緊密な関係にある。1.略奪者コナン 『闇の種族 People of the Dark 』は「ダゴンの洞窟」を舞台にした作品で、略奪者コナン(Conan the reaver)が登場する。『闇の種族』は1931年10月に書かれて、詩『キンメリア』が1932年2月。その後英雄コナンシリーズが書かれている。コナンシリーズでは、キンメリア人はゲール族の祖先と言う設定(→en:Cimmeria (Conan))。略奪者コナンは、ゲール族であると言う記述がある。「キンメリアのコナン(Conan the Cimmerian)」の設定がまだできていなかったことが察し取れる。 2.ハイパーボリア 「ハイパーボリア」は、ギリシア神話から借用されている語。 クラーク・アシュトン・スミスは「ハイパーボリア」を舞台にクトゥルフ神話『Hyperborean cycleシリーズ』を書いている。1929年に『サタムプラ・ゼイロスの物語 The Tale of Satampra Zeiros 』が書かれており、コナンシリーズはその後の作品。 コナンシリーズでの「ハイパーボリア」の語は、『不死鳥の剣(英語版) The Phoenix on the Sword 』で既に現れている。 3.ロバート・E・ハワード以外の執筆者 ロバート・E・ハワードの死後、リン・カーター、L・スプレイグ・ディ=キャンプによって書かれた『コナンと毒蛇の王冠(英語版) Conan the Buccaneer 』では、クトゥルフ神話固有の神名「ツァトゥグァ」、また、「ダゴン」も現れる。
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