カンサスシティ・シンポジウム
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「カンサスシティスタンダード」の記事における「カンサスシティ・シンポジウム」の解説
『バイト』誌を創刊したばかりのウェイン・グリーンは、全てのメーカーが一堂に会して、データレコーダの統一規格を作成することを望んでいた。彼は1975年11月7日から8日までの2日間、ミズーリ州カンザスシティで会議を開いた。この会議では、ドン・ランカスターが『TVタイプライター・クックブック』で提案した方式を採用することで合意した。会議の後、プロセッサ・テクノロジー社のリー・フェルゼンスタインとパーコム(英語版)社のハロルド・マウフがこの規格を執筆し、『バイト』誌に掲載された。 KCSカセットインターフェイスは、シリアルポートに接続するモデムに似ている。シリアルポートからの"1"と"0"は、周波数偏移変調(FSK)によってオーディオトーンに変換される。"0"のビットは1200 Hzの正弦波の4周期、"1"のビットは2400 Hzの8周期で表される。これにより、データレートは300ボーとなる。各フレームは、1つの"0"のスタートビットから始まり、8つのデータビット(最下位ビットが最初)、2つの"1"のストップビットが続くので、各フレームは11ビットとなり、毎秒27 3⁄11バイトのデータレートとなる。 『バイト』1976年2月号にはシンポジウムのレポートが掲載され、3月号にはドン・ランカスターとハロルド・マウフによるハードウェアの例が掲載された。 300ボーというレートは、信頼性が高いが、遅く、典型的な8キロバイトのBASICプログラムをロードするのに5分もかかった。ほとんどのオーディオカセット回路は、より高速な速度に対応していた。 レス・ソロモンによれば、KCSの努力は実を結ばなかったという。「残念ながら、それは長くは続かなかった。その月が終わる前に、誰もが自分のテープ規格に戻ってしまい、録音方法の混乱が悪化してしまった。」 カンサスシティ・シンポジウムの参加者は以下の通りである。 Ray Borrill(英語版), Bloomington, Indiana Hal Chamberlin, The Computer Hobbyist, Raleigh, North Carolina Richard Smith, The Computer Hobbyist, Raleigh, North Carolina Tom Durston, MITS, Albuquerque, New Mexico Bill Gates, MITS, Albuquerque, New Mexico Ed Roberts, MITS, Albuquerque, New Mexico Bob Zaller, MITS, Albuquerque, New Mexico Lee Felsenstein, LGC Engineering / Processor Technology, Berkeley, California Les Solomon, Popular Electronics Magazine, New York, New York Bob Marsh, Processor Technology, Berkeley, California Joe Frappier, Mikra-D, Bellingham, Massachusetts Gary Kay, Southwest Technical Products Corp, San Antonio, Texas Harold A Mauch, Pronetics/Percom Data, Garland Texas Bob Nelson, PCM, San Ramon, California George Perrine, HAL Communications Corp, Urbana, Illinois Paul Tucker, HAL Communications Corp, Urbana, Illinois Michael Stolowitz, Godbout Electronics, Oakland, California Mike Wise, Sphere, Bountiful, Utah
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