カラー機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 14:37 UTC 版)
殆どの機種ではCMYK(色料の三原色+黒)の4色のトナーを使う。フルカラーによる印刷も可能である。A4機で低性能な機種であれば1万円程度から存在する。一方、高価な業務用では100万円を超えるものも存在する。モノクロ機に比べて大型で動作音が大きい。カラー印刷時はランニングコストが大きいが、モノクロ印刷モードを使えばコストを抑えることができる。 尚、カラー印刷の方式により、タンデム方式とロータリー方式に二分される。タンデム方式はカラー印刷とモノクロ印刷の速度差が生じないが大型になる。ロータリー方式はタンデム方式に比べて小型で低価格だがカラー印刷が遅い。各方式の概要は以下の通り。 ロータリー現像方式(少量印刷向け) 基本構造は使用するトナー色の数だけ現像部を使用して、感光体は一つで済ませてしまう方式。現像部から感光体に載せられたトナーは中間転写体上へ転写されそのまま保持される。この後現像部の位置を入れ替えて、トナー色の数だけ感光体→中間転写体へ転写し、最後に用紙上へトナーを再転写させる。現像部の入れ替え方式や納められている構造がリボルバー式拳銃の弾倉に似ているために、ロータリー(回転体)現像方式と呼ばれるようになった。一部のメーカーではそのまま「リボルバー現像方式」と呼んでいる場合もある。1枚の複写に各色の工程が必要なため、カラー印刷の動作はモノクロ印刷と比較して単純に色数倍分時間がかかる。また、機構が複雑であるため、耐久性にも難がある。ただし、感光体が1本で済むため、少量印刷であれば、ランニングコストを抑える事ができる。又、4色のトナーを使う機種では4サイクル方式と呼ばれる事も多い。 タンデム現像方式(大量印刷向け) ロータリー現像方式が感光体を1つしか使わないことに対して、タンデム現像方式はトナーの数だけ感光体を利用する。モノクロ機の作像部全体が色数分あることになる。現像部が入れ替わらないため、ロータリー現像方式に比べて中間転写体上でのトナー像作成時間が短くなる。これによってモノクロ印刷時とカラー印刷時の速度差を機構上無くす事ができる反面、機械本体や作像部が大きくなってしまう上、各色毎に消耗品である感光体が必要になるなどのデメリットも存在する。
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