京阪60型電車とは? わかりやすく解説

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京阪60型電車

(びわこ号 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/08 01:25 UTC 版)

京阪60型電車(けいはん60がたでんしゃ)は、1934年昭和9年)に京阪電気鉄道が製造した電車の一形式である。


注釈

  1. ^ この延長線は鴨川周辺の景観問題から地下線化を求められるなどの障害もあって未成に終わったが、免許そのものは京都電灯から鉄軌道事業を引き継いだ京福電鉄が継承し、のち京阪が設立した子会社である鴨川電気鉄道を経て、最終的には1989年平成元年)に京阪鴨東線として実現している。
  2. ^ この後、京都電灯による鞍馬電鉄の創設に当たって京阪が出資するなど、京阪と京都電灯の間には提携関係が成立し、この一件は叡山電鉄を後年になって京阪が配下に置くに至る遠因ともなった。
  3. ^ 本車両は長年にわたり、佐藤一男が欧米出張した際に見聞したワシントン・ボルチモア・アンド・アナポリス電気鉄道20形車両にヒントを得て設計されたとされてきた。しかしながら、佐藤は1926年に本車両を申請したのちに欧米出張しており、また、この申請時に20形車両は就役していないことが公文書により明らかになった。なお、佐藤の出発日時は『佐藤一男さんの思い出』では1929年1月であるが、『京阪百年のあゆみ』では同年4月25日になっている(中山(2016)・(2017))。
  4. ^ 中山(2016)p.33・(2017)p.37。
  5. ^ 1932年に発注されたとする所説があるが、現在の流線形車体が認可されたのは1933年である。本車両が佐藤一男の欧米出張から数年を経て就役したのは、認可に時間を要したためといえる(中山(2016)・(2017))。
  6. ^ 円筒状貫通路はシンシナティ車両(Cincinnati Car Company)のトーマス・エリオット(Thomas Elliott)が考案、特許(公告番号US1499510A:1923年2月8日出願、1924年7月1日公開)を取得した構造で、ワシントン・ボルチモア・アンド・アナポリス電気鉄道20形車両以前のアメリカ連接車で用いられていた(中山(2016)・(2017))。
  7. ^ 端子電圧600V時定格出力72kW/665rpmの吊り掛け式電動機。当時京阪線で多用されていたTDK-517系電動機のバリエーションモデルの一つで、京津線内での連続急勾配における発電ブレーキ常用に備え、絶縁強化されている。
  8. ^ 日本車両鉄道同好部 (2000) p.101、中山 (2016) p.36・(2017) p.41。
  9. ^ 正確にはトロリー・レトリーバー(Trolley Retriever)。ポール昇降用のワイヤーを巻き取るリール。車内から巻き上げと解放を操作する。
  10. ^ 京阪三条駅南側の1番ホームに通じる連絡線に入り、連絡線上で一旦停車してパンタグラフを降ろしプラス側のポールを上げて三条大橋駅に入り、そこでマイナス側のポールも上げて発車する(『鉄道ピクトリアル』2009年8月増刊号、p.142)。
  11. ^ これらと共に、老朽化の激しかった20型21と電動貨車1両が廃車されている。
  12. ^ 夏季の京津線臨時特急は山科駅→京阪山科にも停車していた。
  13. ^ 「80形を牽引して走る62号」の写真(1969年2月28日付け)が掲載されている。
  14. ^ 1965年(昭和40年)に2代目300型電車4両が神戸の川崎車輛兵庫工場で新製された際には、仮台車を装着して国鉄線経由で片町駅まで甲種輸送として回送された後、台車を交換して京阪線・京津線経由で四宮車庫まで回送されている。
  15. ^ もっとも、その名残は地下化直前まで残されていた。
  16. ^ 通常型ボギー車換算で4.5両分。
  17. ^ 5000系最終グループに準じた機器が新造されたが、種車の車籍を継承せず新造の扱いで認可を得たため、更新車ではなく代替新造車と呼ばれる。
  18. ^ 下記外部リンク先を参照。
  19. ^ 実際、江若鉄道廃止後に建設された国鉄(現・JR西日本湖西線では、土休日午前帯に近江今津敦賀方面へ向かい、午後に志賀駅へ臨時停車する敦賀発の新快速を「湖西レジャー号」(冬季は「スキー湖西レジャー号」)と命名、季節によらずレジャー客向けとして運行しており、21世紀に入った現在も京都方面からこのエリアへ向かうレジャー客の輸送に大きな需要が存在していることが確認できる。
  20. ^ 当時国鉄紀勢本線直通用気動車キハ5501形・キハ5551形の保守を担当していた。
  21. ^ そもそも日本では、軌間可変機構そのものが2022年時点でも実用化されていない。

出典

  1. ^ 朝日新聞社 『世界の鉄道 昭和39年版』1963年、174-175頁。 
  2. ^ 京阪電気鉄道株式会社史料編纂委員会 1960, p. 109.
  3. ^ a b c 京阪電気鉄道株式会社史料編纂委員会 1960, p. 141.
  4. ^ 中山(2016)p.36・(2017)p.28。
  5. ^ rail№74「京阪ロマンスカー史(下)」38頁[注釈 13]
  6. ^ “特急・びわこ号 復活”. 読売新聞 (読売新聞社). (2010年3月26日). オリジナルの2010年3月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100330002040/http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20100326-OYT8T00085.htm 
  7. ^ 寝屋川市と京阪電鉄による連携企画 「びわこ号」復活プロジェクトをスタートします (PDF)
  8. ^ 『びわこ号』復活プロジェクトが本格始動 寝屋川市・京阪電気鉄道発表資料
  9. ^ 「びわこ号復活プロジェクト ギャラリートレイン」を運行します! (PDF) 京阪電気鉄道発表資料
  10. ^ 京阪「びわこ号」復活プロジェクト、11月9日に乗車会 - Yahoo!ニュース(2014年9月29日)
  11. ^ a b c びわこ号復活記念乗車会を11月9日(日)に開催します! - 京阪電気鉄道プレスリリース(2014年9月24日、PDF文書)
  12. ^ 【動画】京阪電車「びわこ号」44年ぶり復活 ── 中川家 礼二も登場 - Youtube(THE PAGE大阪チャンネル、2014年11月17日)
  13. ^ 奥田行男「京阪電車と私 (3)」、『鉄道ピクトリアル 』1984年1月臨時増刊号、p.120。





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