ドナーカード(どなーかーど)
脳死または心臓停止の状態になったとき、自分の臓器を取り出して提供するかどうかを記載する。対象となる臓器は、心臓、肺、肝臓、膵臓(すいぞう)、腎臓、小腸、角膜などで、提供する臓器を選択したり、あるいは提供しない臓器を除くことができる。
ドナーカードは、厚生省と日本臓器移植ネットワークが発行し、正式には「臓器提供意思カード」と言う。紙でできた名刺サイズのカードで、必要事項を書き込んだ上で、財布の中などに入れて携帯できる。
1997年10月16日に施行された臓器移植法(同年 6月17日公布)では、本人が臓器提供の意思を事前に書面で表示しておくこと、さらに家族の同意がある場合に限り、脳死判定が行われることになっている。このとき、ドナーカードは意思表示をする手段となる。
逆に、臓器を提供したくない場合は、ドナーカードにその旨を表示することも可能である。
人の死をどのように考えるのかは、人によってまちまちである。そこで、万が一に備えて、前もって自分の気持ちを明らかにしておくことは、バイオエシックス(生命倫理)の観点からも重要である。また、生命装置としての臓器を最大限有効に利用し、他に回復の手段がない患者を救うことにもつながる。
(2000.08.29更新)
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