あいちトリエンナーレのあり方検証委員会の設置
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「あいちトリエンナーレ」の記事における「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会の設置」の解説
8月16日、芸術祭実行委員会会長の大村秀章愛知県知事は『あいちトリエンナーレのあり方検証委員会(座長・山梨俊夫国立国際美術館長、副座長・上山信一愛知県政策顧問)』を設置し、自らもオブザーバーとして参加した。検証委員会の報告として「表現の不自由展」に抗議する人々を「美術に関心のない人々」「反知性主義の存在」とし、抗議が大規模になった理由についても『「抗議」や「声明」が「娯楽」(祭り)に転換されたソーシャルメディア型のソフト・テロ』であると結論付けた。責任の所在については、「誤解を招く展示が混乱と被害をもたらした最大の原因は、無理があり、混乱が生じることを予見しながら展示を強行した芸術監督の行為にある。そしてその背景にはそれを許す組織体制上の数多くの欠陥があった。」と芸術監督の津田大介に求め、実行委員長の大村知事は「芸術監督の上で会長(知事)は全体を掌握する立場にあるが、政治家であるため日本国憲法第21条の表現の自由及び検閲禁止の規定に縛られ、展示内容については芸術監督にすべてをゆだねざるを得ない立場にあった」と免責し、津田を芸術監督とした任命責任についても「人選自体に問題はなかった」と判定している。なお、津田は「今回の騒動は、関係者間のコミュニケーションがうまくいっていなかったことが最大の問題だった」と反論している。このようにして事態の幕引きは図られたが、芸術祭実行委員会会長代行の河村たかし名古屋市長は実行委員の議論を経ずに検証委の設置が決まったなどとして反発し、名古屋市は別途に検証を行うことを表明した。河村の設置する検証委員会に対して、大村は「展示の中身を検証して、けしからんから(市の負担金を)出さないというなら、検閲委員会になる」と反発した。
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