「狂える戦犯死刑囚」との異同
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 00:51 UTC 版)
「私は貝になりたい」の記事における「「狂える戦犯死刑囚」との異同」の解説
以下は、加藤が志村郁夫名義で『あれから七年――学徒戦犯の獄中からの手紙』(1953年、飯塚浩二編、光文社)に寄稿した「狂える戦犯死刑囚」の一部である。ドラマで削除された部分は、変更された部分は下線で示す。ただし、漢字やカタカナの使い分けなど、細かい異同は除いた。また、この手記での遺書は衛生兵であった赤木曹長のもの、という設定(モデルはいたが、ぼかしてフィクション仕立てにしたもの)になっており、一介の二等兵であった豊松の設定と異なる。現実には、二等兵で死刑が執行された戦犯はいないとされる。 けれど、こんど生れかわるならば、いや、私は人間になりたくありません。(この間加筆挿入)牛や馬にも生れません、人間にいじめられますから。どうしても生れかわらなければならないのなら、私は貝になりたいと思います。貝ならば海の深い底の岩にヘバリついて何の心配もありません。兵隊にとられることもない。戦争もない。妻や子供を心配することもない。 どうしても生まれかわらなければならないのなら、私は貝に生まれるつもりです — 加藤哲太郎(志村郁夫名義)、『あれから七年――学徒戦犯の獄中からの手紙』(1953年、飯塚浩二編、光文社)
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