Comma-Separated Values
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/20 00:06 UTC 版)
概要
データ交換用のデファクトスタンダードとして、古くから多くの表計算ソフトやデータベースソフトで使われている。CSV形式の細部の実装はソフトウェアによって異なるため(例えば項目を単一引用符「'
」や二重引用符「"
」で括ったり、ファイルの一行目をヘッダとして予約したりなど)、他のソフトウェアで表(テーブル)として読み込む際に互換性で問題が出る場合がある。しかし、CSVの実質はプレーンテキストであるため、CSVファイル(カンマ区切りファイル)の実質はテキストファイルである。そのため、出力プログラムの記述が極めて容易であり、プログラミング言語を問わない点や、汎用的なテキストエディタでも読み書きできる点が、互換性の面で大きな利点となっている。また、新しいレコードの追記が単純な末尾追加だけで済むため、ソフトウェアの簡易的なログに使用されることもある。
類似したフォーマットとして、タブで区切られた tab-separated values (TSV) や、欧文間隔 (いわゆる半角スペース) で区切られた space-separated values (SSV) などがあり、これらをまとめて character-separated values (CSV)[1] や delimiter-separated values (DSV) などと呼ぶことも多い。実際に、カンマ以外の文字で区切ったデータを「CSVファイル」として保存するソフトウェアもある。例えばフランス・ドイツ・イタリアなどのヨーロッパ諸国では、区切り文字にカンマではなくセミコロン(;
)を使う慣習がある。これは小数点記号にピリオドではなくカンマを用いる文化であることも関与している。
2005年10月、それまでの各ソフトウェアにおけるCSVの実装を追認する形で、RFC 4180 で Informational(IESGの外部で決定された有用な情報の提供)として仕様が成文化された。しかし実際のソフトウェア側の実装はRFCに準拠していないことが多い。
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