AIの遺電子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/09 09:29 UTC 版)
AIの遺電子 | |
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ジャンル | SF漫画 |
漫画 | |
作者 | 山田胡瓜 |
出版社 | 秋田書店 |
掲載誌 | 週刊少年チャンピオン |
レーベル | 少年チャンピオン・コミックス |
発表号 | 2015年49号 - 2017年39号 |
発表期間 | 2015年11月5日 - 2017年8月24日 |
巻数 | 全8巻 |
話数 | 全87話 |
漫画:AIの遺電子 RED QUEEN | |
作者 | 山田胡瓜 |
出版社 | 秋田書店 |
掲載誌 | 別冊少年チャンピオン |
レーベル | 少年チャンピオン・コミックス |
発表号 | 2017年11月号 - 2019年7月号 |
発表期間 | 2017年10月12日 - 2019年6月12日 |
巻数 | 全5巻 |
話数 | 全20話 |
漫画:AIの遺電子 Blue Age | |
作者 | 山田胡瓜 |
出版社 | 秋田書店 |
掲載誌 | 別冊少年チャンピオン |
レーベル | 少年チャンピオン・コミックス |
発表号 | 2020年8月号 - |
発表期間 | 2020年7月10日 - |
巻数 | 既刊7巻(2023年11月8日現在) |
アニメ | |
原作 | 山田胡瓜 |
監督 | 佐藤雄三 |
シリーズ構成 | 金月龍之介 |
脚本 | 金月龍之介 |
キャラクターデザイン | 土屋圭 |
音楽 | 大間々昂、田渕夏海 |
アニメーション制作 | マッドハウス |
製作 | AIの遺電子製作委員会 |
放送局 | 毎日放送・TBSほか |
放送期間 | 2023年7月8日 - 9月30日 |
話数 | 全12話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・アニメ |
ポータル | 漫画・アニメ |
概要
『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で、2015年49号(同年11月5日発売)[1]から2017年39号(同年8月24日発売)[2]まで連載された。続編の『AIの遺電子 RED QUEEN』(アイのいでんし レッドクイーン)が、『別冊少年チャンピオン』(同社刊)にて、2017年11月号(同年10月12日発売)から2019年7月号(同年6月12日)まで連載[3]。『AIの遺電子 Blue Age』(アイのいでんし ブルーエイジ)が、同誌にて、2020年8月号(同年7月10日発売)から連載中。
人間、ヒューマノイド、ロボットが当たり前のように存在する近未来を舞台に、ヒューマノイドを治療する人間の医者を主人公として、人間とヒューマノイド双方の考え方の違いによって起きる問題を戦争、テロ、殺人事件、陰謀、暴力、憎悪ではなく、「愛」、「友情」をベースに描くオムニバスストーリーである[1][4]。
小説家の大西赤人は、「AI」を「アイ」と読ませ「愛」や「I」(英語の一人称であり、自我としての“私”)の意味を含ませることで人間的にし、逆に遺伝子ではなく「遺電子」とすることで“機械”としての意味を打ち出しているのではないかと推測している[5]。また、大西は本作について、ヒューマノイドのAIがなぜ感情を持つのか、感情を持たねばならないのか、人間の感情とは何なのか、人間の感情も人間の成長過程において「プログラム」されているのではないのか、人間の感情の基盤となる記憶そのものも不正確な後天的プログラムなのではないかと、ヒューマノイドという空想的な題材を描きつつ、人間自体のありようを考えさせる作品であると評している[5]。
山田自身は、将来、人間と同等の人工知能 (AI) が登場したときには、AIと人間とは対等のものとして扱われるべきではないのか、人間と同等のAIは、人間同様に間違いも起こすはずであり、AIの間違いをどこまで許容できるのか、といったような問題を考える際の参考になれば良いと語っている[6]。
コミックス1巻発売時の帯には「これぞ近未来版ブラック・ジャック! 人工知能を治療する新医者!」と書かれていた[4]。また、ブラック・ジャックのイニシャルである「BJ」を1文字シフトすると「AI」になることも指摘されている[4]。
第21回(2017年)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した[7]。
あらすじ
人間の脳を模した中枢機構に搭載されたヒト指向型人工知能、ヒューマノイド。彼らは生身の人間と同じく成長し、苦悩し、ときには間違いも犯すなど、身体の作りが異なること以外は人間と同等である。人工知能が発展し、超高度AIの誕生からヒューマノイドが生まれ、同じ人間として生活し、総人口の1割に達した少し未来の世界。
ヒューマノイドを治療する専門医も職種として認知されている。須堂光はその一人である。須堂の病院では、さまざまな悩みを抱えたヒューマノイドが治療に訪れる。
あるヒューマノイドの落語家は、蕎麦を美味そうに食べているように見せられないのは、人間とは感覚が違うからだと悩むが、人間の師匠は蕎麦アレルギーで蕎麦を食べられないことを知ると、自身の芸の拙さに問題があったのだと気づく[6]。ある女性ヒューマノイドは恋愛感情を捨てたいと願ったが、それは女性を好きになる自分を認めたくないから、相手女性に告白することで現在の友人関係が維持できなくなることを心配するためだった[6]。絵を描き続ける画家のヒューマノイド、小説を書くヒューマノイド、歌を生業とするヒューマノイドなど、自らの才能の限界に悩んだり、ヒューマノイド故に可能なボディの交換による歌声の微々たる変化といったヒューマノイド独自の悩みに苦しむ[8]。
基本的に一話完結だが、徐々に明かされていく須堂自身の事情が物語の縦糸として機能している。須藤はヒューマノイドの母親に育てられ、その母親が違法行為であるコピー人格の販売を行って収監されており、母親のコピーを探すことを目的としていた。
RED QUEEN
母親のコピー人格を追って、須堂は記者の身分で内戦中のロビジアへ。人間至上主義の北ロビジアがヒューマノイドの電脳を集めていることを知り、北ロビジアへ潜入する。
Blue Age
第1作の前日譚。国立医療機構の大病院のヒューマノイド科に研修医として勤務していたころの須堂を描く。
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