雪氷熱利用 雪氷熱利用の概要

雪氷熱利用

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/31 05:39 UTC 版)

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概要

冬季に蓄積した雪や氷などの冷却力を使用した、冷却エネルギーである。化石燃料と違い、雪や氷は毎年、冬季に集積できるものである。しかも、一般的な豪雪地帯では、雪は厄介で捨てなければならない廃棄物の一つである。21世紀以降、再生可能エネルギーの一つとして再び利用方法が検討されている。例えば、排雪費用は人口2万6千人の北海道美唄市では年間3億円から4億円の予算を計上している。[2]

特徴

雪氷熱は、豪雪地帯では一般的に農産物の保存[3]や、雪氷を氷室に保管して夏場などの冷却剤として利用されてきた。20世紀後半に化石燃料や原子力エネルギーなどで生み出した電力を使った冷却が主流になると、一旦衰退したが、CO2排出問題、環境意識の高まりと、本来「ゴミ」として処分しなければならない雪の冷却能力を利用した、再生可能エネルギーの一つの雪冷房システムとして再び注目されている。

雪氷熱利用の主な特徴として

  • 適度な湿度を保っているため、農産物を始めとする食糧庫の冷却に最適である。
  • 雪冷房は空気中の塵、塩分などの不純物を吸収しやすく、自然な冷却風を得る事ができる。[4]

方式

雪氷熱利用を使った冷却の主な方式として次の方法が挙げられる。[5]

  • 冷水循環式雪冷房 - 強制的に雪を解かし融解冷水を冷熱源とし循環させる冷房[6]
  • 全空気循環式雪冷房
  • 水空気併用循環式雪冷房
  • 自然対流式 - 氷室方式
  • 閉鎖型全空気循環式
  • 冷凍機併設ハイブリッド式
  • 雪山冷水循環式 - 融雪水で直接冷却対象を冷却

関連項目

外部リンク




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