西廂記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/20 18:22 UTC 版)
あらすじ
鶯鶯はいとこの鄭恒と結婚する予定だが、父の喪があけないためにまだ結婚していない。母(夫人)とともに河中府の普救寺に宿泊している。張生は義兄弟の杜将軍に会いに行く途中、貞元17年(801年)2月に普救寺に物見遊山に行ったが、そこで鶯鶯とその侍女の紅娘を偶然見かけて鶯鶯にひと目ぼれし、普救寺に逗留することにする。張生は紅娘を介して鶯鶯と詩の応酬をする。普救寺では鶯鶯の父のための法要がいとなまれる(以上第1本)。
賊の棟梁である孫飛虎は鶯鶯を奪って妻にしようとする。夫人は賊を退散させることができる人に鶯鶯を妻としてやると発言する。張生は法要を引きのばしてその間に杜将軍に手紙を送り、将軍の力で孫飛虎は引き下がる。張生はこれで鶯鶯と結婚できると喜ぶが、夫人は約束を反故にする。悲しむ張生に、紅娘は琴を弾いて鶯鶯に聞かせるよう勧める(以上第2本)。
紅娘の入れ知恵で張生は鶯鶯に手紙を書く。鶯鶯は表向き怒るが、返事を書く。張生が見るとそれは夜に忍んで来いという意味の詩だった。その夜張生は鶯鶯のもとを訪れるが、意外にも鶯鶯は張生を怒るのだった。やむを得ず張生は帰るが、重病に陥る。鶯鶯は薬の処方箋を張生に送るが、張生はそれを読んで鶯鶯の方が自分のところにやってくると知る(以上第3本)。
張生のもとに紅娘と鶯鶯がやってくる。事情を知った夫人が紅娘を問いつめるが、開きなおった紅娘は夫人を正面から非難する。夫人は説得されて、張生が科挙に合格することを条件に鶯鶯との結婚を認める。張生が旅をしていると、鶯鶯が追いかけてきたのに驚くが、それは夢だった(以上第4本)。
半年後、張生はみごとに状元となり、鶯鶯に手紙を送る。鶯鶯の本来の婚約者であった鄭恒はおもしろくなく、張生を馬鹿にするが、紅娘は張生の優れた点を羅列して鄭恒をやりこめる。鄭恒は張生がすでに衛尚書の娘を正妻にしたと嘘をつき、夫人はまたしても鄭恒と鶯鶯を結婚させる算段をはじめるが、河中府尹に就任した張生が戻り、杜将軍もやってきて嘘は簡単に露見する。張生と鶯鶯は結婚し、大団円で幕を閉じる(以上第5本)。
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