第7艦隊 (アメリカ軍) 所属部隊

第7艦隊 (アメリカ軍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 22:33 UTC 版)

所属部隊

第7艦隊戦闘部隊

第7艦隊戦闘部隊(Battle Force, Seventh Fleet)は、空母「ロナルド・レーガン」を中心とした戦闘部隊。司令部は、横須賀海軍施設を母港とする「ロナルド・レーガン」艦内。

作戦行動時には、空母「ロナルド・レーガン」を中心とした「第5空母打撃群」(Carrier Strike Group 5)を構成し任務にあたる。基本編成は、空母「ロナルド・レーガン」(CVN-76)と艦載される第5空母航空団、直衛のイージス巡洋艦1隻(「ロバート・スモールズ」(CG-62)/「シャイロー」(CG-67)[注 4]、第15駆逐戦隊 (DESRON 15)所属のイージス駆逐艦2隻、攻撃型原子力潜水艦1~2隻、補給艦からなる。編成は作戦地域の脅威度などにより作戦毎に変更される。

第5空母打撃群

原子力空母

第5空母打撃群直属ミサイル巡洋艦

第15駆逐戦隊

第15駆逐戦隊(Destroyer Squadron 15, DESRON 15)は、第5空母打撃群の護衛を担当する。そのほかにも空母打撃群から離れ、弾道ミサイル防衛任務に就いたり、水上艦部隊のみで構成される海上警戒やトマホークによる攻撃任務、佐世保の第11水陸両用戦隊に合流し第7遠征打撃群を編成する。また、近年は南シナ海における中国の人工島埋め立てに対応して航行の自由作戦(Freedom Of Navigation Operation)を実施したりもしている。なお、アメリカ海軍における駆逐戦隊は旧日本海軍の駆逐隊や海上自衛隊の護衛隊に相当する単位ではなく、水雷戦隊[注 7]や護衛隊群と同等の単位とされており、司令官には代将級の海軍大佐が、次席指揮官には海軍大佐が充てられている。
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦ベンフォールド」(USS Benfold, DDG-65) - イージス・システムベースライン9Cを搭載したIAMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ミリアス」(USS Milius, DDG-69) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ヒギンズ」(USS Higgins, DDG-76) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ハワード」(USS Howard, DDG-83) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「マッキャンベル」(USS McCampbell, DDG-85) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「シャウプ」(USS Shoup, DDG-86) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「デューイ」(USS Dewey, DDG-105) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ジョン・フィン」(USS John Finn, DDG-113) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ラルフ・ジョンソン」(USS Ralph Johnson, DDG-114) - BMD駆逐艦
  • アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」(USS Rafael Peralta, DDG-115) - BMD駆逐艦

「ベンフォールド」(DDG-65)・「ミリアス」(DDG-69)は、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の基本形「フライトI」、「ヒギンズ」(DDG-76)は「フライトII」である。「ハワード」(DDG-83)・「デューイ」(DDG-105)・「ラルフ・ジョンソン」(DDG-114)・「ラファエル・ペラルタ」(DDG-115)は、「フライトII A」で、ヘリコプター用格納庫を装備しSH-60 シーホークを2機まで格納できる。

第5空母航空団

第1海軍特殊戦部隊

第1海軍特殊戦部隊(Navy Special Warfare Unit One, NSWU-1)は、グアムに司令部を置く、海軍第1特殊戦群 (Naval Special Warfare Group ONE, NSWG-1)に所属する部隊。海軍第1特殊戦群の司令部はカリフォルニア州コロナド

海軍第1特殊戦群(NSWG-1)は、第1海軍特殊戦部隊(NSWU-1)の他に、コロナドに配備される4つのSEALチーム「SEAL Team 1/3/5/7」と第1特殊戦群兵站支援部隊 (Group ONE Logistics and Support Unit, LOGSU-1)、バーレーンに司令部を置く第3海軍特殊戦部隊(Naval Special Warfare Unit THREE, NSWU-3)が属する。

第7艦隊哨戒部隊

第7艦隊哨戒部隊 (Patrol Reconnaissance Force, Seventh Fleet)は、三沢飛行場に司令部を置く、対潜・哨戒・偵察部隊。第1哨戒偵察航空団 (Patrol and Reconnaissance Wing One, CPRW-1)から構成する。沖縄嘉手納飛行場ディエゴガルシア島に分遣隊を配備する。

主な使用機体は、P-3哨戒機とその派生型又は後継のP-8

西太平洋兵站群

西太平洋兵站群(Logistics Group, Western Pacific, LOGWESTPAC)は、シンガポールに司令部を置く、西太平洋における兵站支援部隊。補給艦等の補助艦艇から構成する。

第7艦隊潜水艦部隊

第7艦隊潜水艦部隊(Submarine Force, Seventh Fleet)は、横須賀海軍施設に司令部を置く。グアム海軍基地を母港として展開している第15潜水隊と同基地を母港とする潜水艦母艦「フランク・ケーブル」が所属する。

第7艦隊揚陸部隊/第7遠征打撃群

第7艦隊揚陸部隊/第7遠征打撃群 (Amphibious Force, Seventh Fleet/Expeditionary Strike Group 7, ESG-7)は、第7艦隊の遠征打撃群。作戦行動時には、第5空母打撃群の第15駆逐戦隊から数隻のミサイル駆逐艦が合流する。

第11水陸両用戦隊

第11水陸両用戦隊 (Amphibious Squadron 11, PHIBRON 11)は、1隻の強襲揚陸艦と3隻の揚陸艦が配備されている。母港 佐世保基地

第7艦隊揚陸指揮艦

第7掃海隊

第7掃海隊は、平時には編成されておらず、第76任務部隊の隷下に置かれる。

第7艦隊海軍遠征部隊太平洋コマンド

第7艦隊海軍遠征部隊太平洋コマンド(Navy Expeditionary Forces Command Paciffic, Seventh Fleet)は、爆発物処理部隊(EOD)、沿岸河川部隊、建設部隊を集めた部隊。司令部はグアム。

第7艦隊上陸部隊

第7艦隊上陸部隊(Landing Force, Seventh Fleet)は、アメリカ海兵隊の部隊で構成される。平時において、第3海兵遠征旅団 (3rd Marine Expeditionary Brigade, 3MEB)の司令部のみを沖縄県うるま市の「キャンプ・コートニー」を置く。

上記の海兵隊部隊は、平時は太平洋海兵隊 (United States Marine Corps Forces Pacific, MARFORPAC)・第3海兵遠征軍 (III Marine Expeditionary Force, III MEF)の指揮下にある部隊である。
第3海兵遠征旅団 (3MEB)に編入された第3海兵遠征軍 (III MEF)所属の部隊や第31海兵遠征隊 (31MEU)が、第7艦隊水陸両用部隊に乗艦し作戦行動する際に、第7艦隊上陸部隊(第79任務部隊)として編成される。
第7艦隊上陸部隊の作戦統制は第7艦隊司令官が指揮し、部隊管理は太平洋艦隊海兵軍 (FMFPac)の指揮を受ける。なお太平洋艦隊海兵軍司令官は、太平洋海兵隊司令官が兼任する。

注釈

  1. ^ 2004年4月から10月まではブルー・リッジがドック入りしていたため第3艦隊旗艦「コロナド」 (USS Coronado, AGF-11)が臨時の旗艦となっていた。
  2. ^ 2015年10月1日配備
  3. ^ 2014年7月1日に創設
  4. ^ 「シャイロー」はBMD指揮艦。なお、イージスシステムを「ベースライン9A」に更新した「ロバート・スモールズ」にBMD指揮能力は付与されていない。)
  5. ^ 「ロナルド・レーガン」(CVN 76)の奥に映っているのは、艦艇交代(hull swap)実施前の「ジョージ・ワシントン」(CVN 73)で第5空母航空団 (CVW-5)を艦載している。
  6. ^ 2015年6月18日アジアリバランス追加配備。
  7. ^ アメリカでは旧日本海軍の水雷戦隊もDestroyer squadronと訳している。
  8. ^ グアムアプラ港にて2016年3月4日撮影
  9. ^ 2011年5月11日、VFA-195はF/A-18Eへの機種転換訓練を終え厚木基地に戻る[1]
  10. ^ 写真は、佐世保に配備される前のサンディエゴを母港にしていた時のもの。(アラビア海・2010年7月29日撮影)
  11. ^ 画像は、大韓民国の鎮海海軍基地に寄港中のもの。(2014年10月19日撮影)
  12. ^ 半潜水式重量物運搬船に積載されて佐世保に配備される「パイオニア」と「チーフ」。(寄港地の横須賀海軍施設にて2014年6月26日撮影)
  13. ^ 2011年12月14日撮影。
  14. ^ 写真は、グアム海軍基地に配備される前のハワイ州オアフ島パール・ハーバー(ハワイ)を母港にしていた第3潜水艦隊時代のもの。(2009年9月16日撮影)
  15. ^ 写真は、第51軽ヘリコプター対潜飛行隊第3分遣隊時代のもの。(2007年6月25日撮影)

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