競争入札
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 09:30 UTC 版)
欧州の競争入札制度
EU
EUでは一定限度額以下の工事は各国の国内法のみに従えばよいが、限度額を超える公共工事の入札・契約方式についてはEU指令の2004/18/EC(DIRECTIVE 2004/18/EC OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 31 March 2004 on the coordination of procedures for the award of public works contracts, public supply contracts and public service contracts)に従って国内法を整備しなければならないとされている[1]。
EUの入札の種類には、大きく分けて以下の4つがある。
- 公開手続(Open Procedure)
- 一般手続ともいい関心のある業者であれば入札に参加できる[8]。
- 制限手続(Restricted Procedure)
- 交渉手続(Negotiated Procedure)
- 価格の事前評価が困難な場合、入札不調の場合、技術的・芸術的要件により業者が特定される場合、既存契約への追加の場合などEU指令で例外的に限定して採用できる方式で、最低3社が参加する必要があり、交渉も公開で行われる[1]。
- 競争的交渉手続(Competitive Dialogue Procedure)
- 2004年4月末にEU指令改正で認められた方式で、発注者が技術的・法律的・財政的要件を明確に規定することができない場合、複数の応札者と並行して交渉し、最も優れた提案をした者を採用するもの[1]。
イギリス
イギリスには公共工事の入札や契約手続を統一的に定めた法令がなく入札や契約にどのような方式を採用するかは発注者の判断による[9]。ただし、実際は全国建築合同諮問委員会の制定する「選択競争入札手続規定」の採用勧告により、発注者の設計完了後に入札を実施する単段階選択競争入札もしくは設計完了前に入札を行う二段階選択競争入札が採用されている[9]。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 大野泰資、原田祐平「日・米・欧における公共工事の入札・契約方式の比較」 会計検査研究 №32(2005.9)
- ^ http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/const/kengyo/kokyo.htm
- ^ https://www.mlit.go.jp/chotatsu/tutatsu/04/051007-4-2.pdf
- ^ 鈴木, 良祐; 武藤, 博己. 高校生からの公共 適正価格: 公平・公正な契約の実現に向けて 予定価格論
- ^ 鈴木, 良祐; 武藤, 博己. 入札改革へのアプローチ 予定価格論: 政府調達における予定価格算定業務の発展的向上に関する研究
- ^ 「公共工事の入札及び契約の適正化の推進について」(平成14年10月31日付国総入企第35号財計第2471号)
- ^ 「公共工事の入札及び契約の適正化の推進について」(平成14年10月31日付国総入企第36号総行行第203号)
- ^ a b 欧米の入札契約制度の概要 国土交通省
- ^ a b 産業政策研究会『一般競争Q&A 新しい公共工事の入札・契約制度』日刊建設通信新聞社、1994年、37頁
- ^ “asahi.com:東北大発注の3件、予定価で同額落札 国際入札逃れか - 社会”. 朝日新聞社 (2007年8月21日). 2007年8月22日閲覧。
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