王配
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/19 09:58 UTC 版)
皇配
女帝(empress regnant)の配偶者を皇配(こうはい)あるいは皇婿(こうせい)という。英語では、emperor consort。または王配と同様に、prince consortとなる。歴史上ほとんど存在した例がなく(エチオピア女帝ザウディトゥの夫ググサ・ウェルなど)、主に概念的な用語として用いられる。ただし、かつては日本の行政府による独特の用例があった。この語もまた、『広辞苑』などの中型国語辞典に収録されていない。
日本の行政府による使用事例
かつては、日本政府(主に、外務省や宮内庁)では、現在では「国王」「大公」等の表現が用いられる外国君主に対し、「皇帝」の称号をもって表記していた(「ノルウェー国皇帝陛下」、「タイ国皇帝陛下」、「ブータン皇帝陛下」など。例えば、昭和62年(1987)1月20日付けの官報(昭和時代の号数で本紙第17975号)以前の官報を参照)。
これに関連して、「皇配殿下」との表現が使用されている。現在では、前述のように(女王の夫であれば)「王配殿下」と呼ぶ。
備考
- フェリックス・ド・ブルボン=パルムは、ルクセンブルクの女大公シャルロットの夫で“prince de Luxembourg”の称号(上記3)を有し、女王に対しての王配に相当する人物であるが、「女大公の配偶者」を示す用語は日本語に存在しない(英語ではこの場合もprince consortである)。
- ジャック1世はモナコの女公(princess)ルイーズ=イポリットの夫だった。「女公の配偶者」を示す用語も日本語に存在しない(英語ではこの場合もprince consortである)。
- アダム・アルベルト・フォン・ナイペルク、シャルル・ルネ・ド・ボンベルはパルマ公国の君主である女公爵(duchessa)マリア・ルイーザの夫だった。「女公爵の配偶者」を示す用語も日本語に存在しない。
- 中国では女性君主の男妾を「男寵」と称する。
脚注
- ^ 『大辞林 第三版』
- ^ “Ekspert: Derfor er Henrik ikke kongegemal”. TV2 (2015年2月19日). 2019年2月20日閲覧。
- ^ 「女王と一緒の埋葬やめて」デンマーク王配殿下、待遇に長年不満 - AFP, 2017年8月4日
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