榊原八朗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/08/10 03:24 UTC 版)
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富士宮市の農家に生まれ、 父の道楽である庭普請を遊び場に育つ。
出入りの植木屋情報に、 何となく興味を抱き東京農業大学造園学科へ進学。在学中入会した盆景同好会では、静山流家元の矢尾板静山に 「盆景」を、卒業時からは飯田十基が師事した盆栽家川本藤吉の子息、 外国人相手に盆栽栽景教室を主宰していた川本敏雄に「栽景」を学ぶ。
略歴
静岡県富士宮市生まれ[4]。1967年東京農業大学#学部卒業。
1967年から72年まで（株）東京庭苑にて現場および設計監理に従事。雑木の庭と自然写景式庭園の巨匠小形研三に師事し修業する。
1972年から74年にかけて米国オレゴン州ポートランド市ワシントンパーク内日本庭園設計監理・ポートランド日本庭園のディレクター[5]。三師の自然美構成術を踏まえ自らの「自然美の理論化、技術化」を深化させる。
1974年から75年同市ランドスケープアーキテクト及（株）クリス・インターナショナルにてコマーシャル・ランドスケープ部門の監理。1975年から76年に（株）東京庭苑復職。
1976年（株）ランドアート設立[4]。
主な仕事に、国営昭和記念公園日本庭園[6][7](1993年に日本庭園、1994年に同上渓流の梅林整備) 平塚市総合公園日本庭園 (1989年)、江戸東京たてもの園三井八郎右衛門邸庭園 (1996年) 東京ミッドタウン東京六本木再開発・六本木ヒルズ毛利庭園 (2002-03年)[8]、檜町公園 (2004年)[9]、日本橋室町東地区開発、東京都葛西臨海水族園淡水漁館[10](1989年、淡水魚館滝と池および全体植栽)、伊豆韮山庭園美術館[11]、プレミスト中野通り[12]、『福徳の森』[13] 1975年にラスベガス,ヒルトンホテル内庭園監理、1977年にホンコン,米国トラックターミナル事務所造園、1978年に同上の拡張、1979年には栃木県議員会館および職員会館、1980年に栃木県,井頭公園植物園、1984年に東京都,明治公園改修設計、1985年に世田谷区区民健康村造園、1986年に品川区,しながわ区民公園勝島の池および水族館造園、1988年にオーストラリア,ブリスベン市国際レジャー博覧会日本庭園、1988年に同上市立マウントクーサ植物園内日本庭園、1991年に修善寺にじの里日本庭園、1992-94年に神奈川県,小田原市小田原フラワーガーデントロビカルドーム造園、中央広場修景、渓流の梅林整備、 1997年に富山県植物園渓流およびトロビカル温室、1998年に栃木県,万葉の里、1999年に山梨県,一の宮ソフトウエアーパーク、2000年に三重県,長島温泉大露天風呂湯浴みの島、2001年に静岡県,緑花祭テーマ園、2003年に浜名湖花博国際ガーデン展示会場、2005年にシニアサポートセンター札幌計画グランドプラン、2006年に石組み技術向上のためのビデオ作成(日本造園連合企画)、2006年に箱根礎生庭園（ヤマダ電機迎實館日本庭園)等、多数[14]。 1989年-2006年まで個人庭園約100件程を手掛け、数百におよぶ作品づくりとともに、ランドスケープデザインの指導と民間の設計及び設計監理に従事している。
主な著書も著作,監修「はじめての小さな庭づくり」(成美堂出版)、著作「魔法のガーデンデザイン」(静岡新聞社)等、多数[15][16][17][18][19][20][21]。氏もちまえのロジカルウェアと、矢尾板、川本、小形の三師の合理主義に共感することもあり、外国人のWHY? に理論的に応えるには、情緒的な説明では納得されないし、自らも納得できなかったことから、こうしたわかりにくい日本庭園の造形を独自に理論化し、合理的に説明した教本「ランドスケープ·デザイン シリーズ全7巻(1997年)」を完成させている。
脚注
- ^ “等々力の飯田十基の庭園を見る－２ | 2018 | NEWS | 戸田芳樹風景計画”. www.todafu.co.jp. 2019年11月10日閲覧。
- ^ “造形芸術（デザイン）学部 榊原 八朗教授 最終講義のご案内” (日本語). 明星大学. 2019年11月10日閲覧。
- ^ “国土交通大臣賞にE&Gアカデミー東京校「実のなる停留所」／日比谷公園ガーデニングショー” (日本語). 庭NIWA. 2019年11月10日閲覧。
- ^ a b “魔法のガーデン・デザイン―型紙使えばプロの腕前” (日本語). 紀伊國屋書店ウェブストア. 2019年11月10日閲覧。
- ^ ポートランド日本庭園のディレクターシステムが果した役割
- ^ Unknown (20101115). “Believe in Myself: 昭和記念公園”. Believe in Myself. 2019年11月10日閲覧。
- ^ “榊原八朗の庭園一覧 (5件) | 庭園情報メディア[おにわさん / 1000箇所、1万枚の日本の庭園写真を掲載]” (日本語). oniwa.garden. 2019年11月10日閲覧。
- ^ “東京ミッドタウン - 監修: 三井不動産株式会社/東京ミッドタウンマネジメント株式会社 | 別冊・臨時増刊・書籍” (日本語). 新建築.online／株式会社新建築社. 2019年11月10日閲覧。
- ^ 『緑化作品にみる「農大造園家」 90年の軌跡、そして明日へ』
- ^ 井上, 忠佳; 飯野, 洋; 森島, 昭; 榊原, 八朗; 小形, 彰次; 坂庭, 真理生; 松本, 朗; 小出, 裕 et al. (2003). “公共事業による本格的日本庭園整備の技術的課題 : 国営昭和記念公園の事例”. 造園技術報告集 (2): 10–13.
- ^ “空間工房 欅”. www.ne.jp. 2019年11月10日閲覧。
- ^ “ダイワハウス｜ダイワハウスの分譲マンション” (日本語). ダイワハウス｜ダイワハウスの分譲マンション. 2019年11月10日閲覧。
- ^ “『福徳の森』 誕生（2016年9月28日）” (日本語). 三井不動産グループ. 2019年11月10日閲覧。
- ^ m_aki (1470119553). “ガーデンデザイナー榊原八郎さんの手がけた庭園のリスト” (日本語). 辺境灯台 Bibou-log (備忘録). 2019年11月10日閲覧。
- ^ “萬年青”. 夏目書房. 2020年8月11日閲覧。
- ^ 東京都古書籍商業協同組合『オモト （ＮＨＫ趣味の園芸：作業１２か月・24）(榊原八朗) / 北天堂書店 / 古本、中古本、古書籍の通販は「日本の古本屋」』（日本語）。
- ^ ガーデンライフ編集部; 農耕と園芸編集部 (1969). 総合種苗ガイド. 東京: 誠文堂新光社
- ^ “ヨドバシ.com - 魔法のガーデン・デザイン―型紙使えばプロの腕前 [単行本 通販【全品無料配達】]” (日本語). ヨドバシ.com. 2019年11月10日閲覧。
- ^ 榊原八朗『オモト』NHK出版、2011年2月（日本語）。ISBN 9784140402498。
- ^ “魔法のガーデン・デザイン｜静岡新聞アットエス” (日本語). @S［アットエス］. 2019年11月10日閲覧。
- ^ “昭和レトロ おもと入門 榊原八朗・田中直光 共著(¥480) - メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ” (日本語). メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ. 2019年11月10日閲覧。
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