東京バベルタワー 概要

東京バベルタワー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/13 13:34 UTC 版)

概要

1980年代から1990年代前半に大手建設会社やデベロッパーが中心となり立案されていた高さ1,000メートル級の環境調和型の超々高層ビル案の一つとして、尾島研究室が高さ1万メートルの本構想を考案[1]。首都圏のスプロール現象に伴う自然破壊と環境への負荷の抑制を意図として、東京都市圏の発展を1880年の江戸時代から未来へかけて8世代に分け、構想時点の1990年頃を第4世代と位置付けつつ、徐々に都市集約を縮減化していき、第8世代で首都圏3,000万人が山手線の内側を敷地とする1棟に集約されるものとして本案が想定された。藪野正樹のイメージ設計をもとに設計図と模型が制作された[1]

想定データ

  • プロジェクト名:東京バベルタワー
  • 提案者:尾島俊雄早稲田大学教授)
  • 提案期:地球サミット1992年
  • 建設地:東京
  • 地上高:10,000メートル[1]
  • 居住数:3,000万人[1]
  • 総面積:山手線の内側すべて[1]
  • 建設費:3,000兆円
  • 基底面:110平方キロメートル
  • 総床面:1,700平方キロメートル
  • 鋼材量:10億トン

3,000兆円という巨額の資金(日本の国家予算の約30年分、日本国GDP(当時)の約6倍)を要するとされ[2]バブル期の構想であることを考慮しても、あまりに非現実的で無謀なプランであった。

使用目的

高さ(m) 呼称 建物面積(ha) 用途
9,000 - 10,000[1] 宇宙 - 太陽エネルギーコレクター、宇宙開発センター
6,000 - 9,000[1] 臨界 約20,000 工業・実験研究・基地施設
3,500 - 6,000[1] 空界 約20,000 教育・行政・レジャー施設
1,000 - 3,500[1] 雲界 約30,000 商業・オフィス・ホテル施設
0 - 1,000[1] 人界 約100,000 住居・商住複合体施設
地下[1] 地界 - 地下インフラ・エネルギープラント・駐車場・発電機

メリット


  1. ^ a b c d e f g h i j k l 4.東京バベルタワー - 図面ライブラリー第21輯 尾島俊雄(稲門建築会)
  2. ^ a b 石川憲二 2010, p. 18.


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