夏色ハイスクル★青春白書 ゲームシステム

夏色ハイスクル★青春白書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/03 08:20 UTC 版)

ゲームシステム

基本操作

プレイヤーは一日の流れを通して主人公を操作していく。平日の行動時間は放課後のみで、スタート地点も学校一択だが、休日は行動時間が増え、行先も学校と駅前の二つに増える。日没になるか、部室のパソコンか駅から「帰宅」を選択すると一日が終了する。休日の場合は自宅で過ごす形でその日をスキップする事もできる。プレイヤーが一日の行動を終えると、自動的にゲーム内の時間が夜になる。プレイヤーはいつでも主人公のスマートフォンに届いたメールをチェックすることが可能であり、行動を終えて自宅へ帰ってもメールチェックは可能である。ただし、返信期限は受信日が終わるまでであり、メールを読むことで初めて発動するイベントも存在するため注意が必要である。また、送信したメールを後から確認する事は出来ない。

本作はオープンワールド形式のゲームであり、シームレスで繋がった島内を探索し、イベントを発生させたりクエストを受注しながら決められた期間を自由に過ごしていく。一日の始めにはその日にイベントが起こるヒロインのアイコンが表示される。しかし分かるのはイベントの有無だけで、イベントの発生場所や発生時刻、イベントの件数は教えられない為、実際に遭遇しなければいつどこで何のイベントが起こるのかは分からない。また、ミニマップは存在しないため、イベントが起こるか否かはその場所に近付いて初めて分かる。ヒロイン関連以外のイベントやクエストについては完全にノーヒントである。一部のイベントは日を跨いでも繰り越しで受けられるが、殆どはその日のその時間限定。クエストはある程度猶予のあるものが多い。

オープンワールドゲームではあるが、舞台となるフィールドのどこへでも行ける訳ではなく、あくまで移動可能範囲として設定されたエリアのみが探索可能。ファストトラベルにあたる手段も存在しない為、移動は徒歩か自転車のみ。また、画面上では大まかな現時刻を示すアイコンが表示されるだけで、詳しい時刻を知りたければ時計のある部屋に行って直接確認するしかない。

写真撮影

写真撮影はイベント発動中以外ならいつでも可能であるが、主人公のカメラに保存できる写真は100枚までである。写真撮影中にジャンプおよびスライディングを行うか、ジャンプおよびスライディング中にカメラモードに切り替えると「アクセルアクションモード」(AAM)が発動し、ゲーム内の時間の流れが遅くなり、プレイヤーが激写しやすくなる。撮影した写真は一日の終わりにセーブデータとして保存することが可能であるが、保存していない写真は翌日には全て削除される。報道部のパソコンでも写真の保存は可能であり、こちらは一日の終わりを待つ必要はない。

メインキャラや名前付きのNPCを撮影すると、一日の終わりにキャラクター図鑑に登録され、名前やプロフィールを参照できるようになる。夢高生徒はクラス、血液型、部活も表示される。写真を保存する必要はない。写真はそのキャラクターを撮った最新のものと常に入れ替わる。但し、図鑑に載せられる写真が取れたのかどうかは実際に図鑑を開かなれば分からず、また、名前があっても図鑑に載らないNPCも多数存在する。

シナリオ

恋愛アドベンチャーである通り、ストーリーはヒロイン候補達との恋愛に重きが置かれているが、複数のヒロインと親密になっていると二股イベントが発生して攻略不可になってしまう場合がある。ヒロインとのエンディングを迎えたければ、ある程度日数が進んで以降は攻略対象以外のヒロイン候補とはあまり親しくてはならないという特徴がある。また、目当てのヒロイン以外の好感度を敢えて下げる事も時には必要となる。

ゲームの期間は7月7日から9月28日までの三ヶ月弱。最終日が終わるとエンディングを迎える。エンディングは恋仲になったヒロインに見送られて島を去り、その後の交流が語られるものの他、報道部の面々、クラスメイト達、理事長に見送られる結末もある。

各ヒロインのルート
恋愛対象となるヒロインは主に三日月めぐ、東海林薫子、大神弥生、島袋珠希、雪村ヒカル、ナオミ・サンダースの6人。これらのうちいずれかと恋仲になるとそのヒロインのストーリーがメインで展開していく。一部エンディング以外を経て二周目以降を迎えると郡山蘭子のルートが追加され、そこから最後に出雲キクのエンディングにも分岐する事もある。
報道部ルート
報道部の面々と親しくなるルート。各ヒロインの好感度上げつつも誰とも恋仲にならない、或いは八方美人で進めると分岐しやすい。ヒロインと恋仲になっていても場合によっては終盤で分岐する可能性がある。
クラスメイトルート
主人公のクラスである2-Bの生徒達と友情を深めるルート。2-B関連のイベントを積極的にこなしていくと分岐するが、ヒロインと親密になっていると一部イベントが発生せず進行できなくなる。あくまで恋愛よりも友情を選ばなければならない。
理事長ルート
理事長に協力して学園の裏側に迫っていくルート。フラグ管理が特殊で、注意深くプレイしなければ途中で進行不可になってしまう。
ひとりぼっちルート
上記の条件のいずれも満たさなかった場合、誰にも見送られず一人で島を去る。

NPC

本作はNPCとの交流にも重きが置かれており、特定のNPCに近づくと、"キーワード"コマンドが発生し、ボックスに表示されるキーワードの中から選択してNPCと会話をすることができる。キーワードの種類や数は会話の時期やクエストの受注等により変化する。!マークのついたNPCと会話をするとクエストを受注したことになり、そのNPCとの好感度が変化する。クエスト以外にも、取材同行依頼があり、取材を通じてキャラクターたちとの関係が変化する仕組みになっている。一方、NPCには細かい行動アルゴリズムは無く、イベントや日に応じて常に決められた場所に居座り、稀に居場所が変わったり時間が来れば帰宅する程度である。平日と休日の違いもあまり設定されていないため、休日でも学校には制服姿の生徒が大勢居る[注 3]

イベントによっては、ヒロインやNPCと行動を共にする「同伴」が発生する事がある。同伴中は相手が主人公に話し掛けてくる。目的地に到達すれば解除されるが、相手との距離が離れ過ぎたりL1ボタンを押す事でも解除される。但し、途中で解除すると好感度が下がったりイベントが進行不可になると言ったデメリットがある。同伴者は主人公と違ってジャンプが出来ないため、段差や障害物を飛び越えていくと引っ掛かって置き去りになってしまう。ヒロイン候補との同伴中のみ、自転車に一緒に乗る事ができる。

迷惑行為

主人公が迷惑行為(例:地面に這いつくばって女性のスカートの中を撮影する、わざと他人にぶつかる、スライディングで人を跳ね飛ばす等)を行うと、周囲の目撃者の警戒を受け、不審者ゲージが上昇する。不審者ゲージは長時間迷惑行為を行ったり多く迷惑行為を行うことにより上昇する一方、迷惑行為をやめると徐々に減少していく仕組みになっている。また、不審者ゲージは主人公の評判により上昇の度合いが異なる。不審者ゲージが最大までたまると、学校内にいた場合はカツアゲ君による強制指導イベントが発生し、学校外にいた場合は、通報を受けた警察官から逃げ回る逃走モードに移行する。逃走モード中は画面内にパトランプが表示され、警察官と一定の距離を保つかある程度逃げることにより逃走モードは解除される。逃走モード中に警察官に捕まった場合は、補導イベントに移行する。強制指導・補導イベントが一定回数にまで達すると、主人公は停学処分となり、外出が不可能となるほか、イベントの発生もなくなる。一度目の停学処分は3日間だが、二度目以降の停学処分は日数が長くなりより厳しい処罰が下される。

評判

主人公の島での評判。クエストをこなすなどで人の役に立つと上昇し、迷惑行為を行うと下降する。一定以上の評判が無ければ開始出来ないイベントも存在する。但し、評判が高いと全ヒロインの好感度が徐々に上昇するため、エンディングを迎えたいヒロイン以外の好感度下降の必要が生じてくる。

割り込み

会話イベントの最中、相手の話に割り込むか否かの選択を迫られる事がある。〇ボタンを押せばそのまま話が進み、□ボタンを押すと主人公が話を遮って割り込む。それによってその後の会話が変化したり、好感度に影響を及ぼす事がある。

その他

アイテムの売買は全て質屋で行う。逆に言えば質屋以外の店を利用する事は出来ない。

本作には「SIMPLEシリーズ」等過去のD3パブリッシャーのソフト(主に本作と同じタムソフト開発のソフトであるTHE タクシーTHE 逃走ハイウェイなど)で使われたBGMが収録されており、ゲームを進めるとアクション画面時に任意でBGMを切り替えられるようになる。


注釈

  1. ^ それぞれ別ゲーム扱いになっており、トロフィーは個別で管理される。
  2. ^ インタビュー内では「スカイビーム」と呼称しており、iNSIDE側が「あのゲームか」と察する形になっている。
  3. ^ 主人公は休日に駅前から開始した場合、ヒロイン候補はデートなどの特定のイベント時のみ私服姿になる。
  4. ^ デフォルトのあだ名も「あなっち」だが、めぐからの呼び名とは別物として扱われており、デフォルトのまま決定してもシゲに名付けられた際に主人公は「ピンと来ない」と言っている。
  5. ^ 他の部員を含め、多くの生徒は本土からの電車通学である。

出典

  1. ^ a b キャラのパンツは毎日変わる!?『夏色ハイスクル』の学園生活について、理事長にインタビューした”. IID.Inc. 2015年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月14日閲覧。
  2. ^ 『夏色ハイスクル★青春白書 ~転校初日のオレが幼馴染と再会したら(略)』オープンワールドの学園生活アドベンチャーゲームが登場”. エンターブレイン. 2014年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月14日閲覧。
  3. ^ 「夏色ハイスクル★青春白書(略)」の具体的なゲームシステムが一挙公開。学園生活ライフの流れから“激写テクニック”までをチェック”. 4Gamer.net (2015年3月12日). 2015年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月26日閲覧。
  4. ^ https://twitter.com/YumegashimaNavi/status/611094164168544256
  5. ^ a b c 「ボクたちが夏色(略)を作った理由」『週刊ファミ通』2015 6/18、エンターブレイン、2015年6月4日、98-99頁、雑誌21883-6/18。 
  6. ^ 【PS4 DL販売ランキング】『夏色ハイスクル★青春白書(略)』初登場首位、値下げEAタイトルが引き続き多数ランクイン(6/10)”. イード. iNside (2015年6月11日). 2015年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月17日閲覧。
  7. ^ 【PS4 DL販売ランキング】『東方Project幻想の輪舞」』首位、『メゾン・ド・魔王』初登場3位ランクイン(6/17)”. イード. iNside (2015年6月17日). 2016年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月17日閲覧。





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