力積
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/10 08:59 UTC 版)
概要
力積は、例えば衝突や打撃などを扱う時に重要である。槌で釘を打つときに経験する力の増大は力積で説明できる。その衝突や打撃において生じる力 F を特に撃力(英: impulsive force)と言う。
釘を打つ例では、重力によって金槌の頭部を落とす時間を長くとり、釘に触れる時間を短くすることで、釘に加わる力が重力よりもはるかに増大する。これは時間当たりの速度変化の程度と力の大きさが対応するということでもある。撃力を利用せずに釘を刺すためには、桁違いに大きな鎚か、あるいは万力等の機械が必要となる。
力積による説明が重要となる別の例は、速度ばかりか質量が変化する場合である。例えばロケットの打ち上げでは、燃料および酸化剤が消費されるだけでなく、複数段のエンジンが順次に燃焼されて、不要となった段(エンジンおよびそれを動作させる燃料タンク等)が順次に放棄される。これにより、必要な質量体のみに各段の推進力が活かされて必要な速度が得られる。
脚注
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